ドライブが好きで色々な道路を利用している人は、オービスについて知っているのではないだろうか。
オービスは交通安全を守るために必要なもので、事故率が高い交通量の多い高速道路などに設置されている機械のことだ。
ただ設置されているだけではなく複数の種類があることが特徴で、街中や交通量が少ない道路に設置される場合もある。
もし通知を受けた場合はどのようにすべきか、心構えについてもまとめるのでチェックしてみてほしい。
オービスとは?実は6種類も存在する
自動速度違反取締装置とも言われているオービスだが、以下のような機能を持つ。
- 通行する自動車の速度を測定する
- スピード違反車のナンバープレートと運転者の顔を記録する
自動車の事故を防止する、また違反者を取り締まるために設置されている。ちなみにオービスはラテン語で目を意味し、商標登録されている。そしてオービスには、以下のような種類がある。
設置されているオービスは、24時間作動している。周囲が見えなくなるほど暗くなる深夜でも、違反者がいないか目を光らせているのだ。
レーダー式オービス
6種類あるオービスの中でも、レーダー式オービスは最も旧式。ドップラーレーダーと呼ばれるものを利用して車両に対して電波を照射し、反射した電波の周波数から速度を計算して違反していないかをチェックするのだ。
最も旧式であるせいか、以下のようなデメリットがある。
デメリット① | 撮影できるフィルム枚数が限られている |
デメリット② | メンテナンス性があまり高くない |
デメリット③ | 道路状況や天候によって左右されてしまう |
デメリット④ | レーダー1機に対して1車線の測定しかできない |
デメリットはあるものの最も歴史がある種類であるため、ドライバーにとっては馴染みのある存在かもしれない。
維持管理に関する問題もあるため、レーダー式オービスから他の種類へ交換が行われている。
ループコイル式オービス
道路内に埋め込まれたループコイルにより速度を測定するものを、ループコイル式オービスと言う。レーダー式オービスと同じくフィルム枚数に限りがあるものの、以下のようなメリットがある。
メリット① | レーダー式オービスよりも精度が高い |
メリット② | 6.9mの間隔で3個設置されているため車両が通過した時間と距離から速度がわかる |
メリット③ | 道路に埋め込まれているため悪質なドライバーたちは目視で見つけることが困難となる |
メリット④ | 市販のレーダー探知機では検知されにくい |
優良なドライバーであれば、オービスの運転に限らず安全運転に努めるだろう。しかし悪質なドライバーは危険な運転をするが、運転しながらループコイル式オービスを見つけることはおそらくできないだろう。
Hシステムオービス
道路上に白色で四角形や丸型の機械のようなものが設置されていれば、それはHシステムオービスだろう。機械の横にカメラが設置されていることが一般的であり、日本国内で最も多く設置されているタイプと言われている。
Hシステムオービスの特徴をまとめると、以下の通りだ。
特徴① | 撮影されたデータは通信回線により管理センターや管轄の警察署に送られる |
特徴② | カメラがフィルム式からデジタル式へと進化している |
特徴③ | 取り締まりに一定の効果が出ている |
カメラのフラッシュも道路上に設置されており、撮影の瞬間は赤いランプのようなものが点灯する。またカメラがフィルム式からデジタル式へと進化したことで、撮影したデータをすぐに転送できるようになった。
LHシステムオービス
上記で紹介したループコイル式とHシステムが合わさったものを、LHシステムオービスと言う。1994年から登場した種類であり、以下のような特徴がある。
特徴① | 固定されている種類の中では最も新しいタイプである |
特徴② | デジタルカメラで違反車両を撮影するためデータをすぐに管轄の警察署に送ることができる |
特徴③ | GPSデータを持たないレーダー探知機から探知されることはない |
特徴④ | レーダー照射をせずにスピード違反を確実かつ正確にチェックできる |
2つの種類が合わさっているが、基本システムはループコイル式と同じだ。そのため市販のレーダー探知機では検知が困難だと言われており、オービスを警戒する悪質なドライバーにとっては脅威を言えるのではないだろうか。
光電管式(車載型)オービス
上記した4種類のオービスは固定式と言われるもので、決められた場所に固定されている。しかし光電管式(車載型)オービスはワンボックスカー後部に搭載されたもので、見ているだけでは気付くことができないだろう。
光電管式(車載型)オービスの特徴をまとめると、以下の通りだ。
特徴① | レーダー照射により走行中の自動車の速度を測り違反車両はそのまま搭載カメラで撮影する |
特徴② | 脇道にワンボックスカーを停車させて警察官立会いの下で取り締まりを行う |
特徴③ | 目立たないように設置させて見落としているドライバーの違反を狙う |
ドライバーの中にはオービスを通過した後、加速してスピード違反する人もいるかもしれない。光電管式(車載型)オービスは、そのようなドライバーに対して有効だ。
小型オービス
固定型オービスには大きさがあるため、設置や撤去が難しいというデメリットがある。そこで2014年ごろから小型オービスが登場し2016年から本格的に運用がスタートされ、今後はどこにでも設置される可能性があるだろう。
小型オービスの特徴をまとめると、以下の通りだ。
特徴① | 主にゾーン30と呼ばれている狭い生活道路に設置されている |
特徴② | 生活道路を幹線道路への抜け道とするドライバーに対して効果が期待できる |
特徴③ | 小型であるため道路上に設置する必要がない |
取り付けスペースを必要としないことから、狭い生活道路にあっても違和感がないだろう。電柱や道路標識などと同化するように設置できるため、外観保護ができるというメリットもある。
オービスが光る瞬間と速度基準(30km/h以上)
光る瞬間をシーンごとにまとめると、主に以下の4つだ。
- 明るい昼間
- 薄暗い曇天時
- 暗くなった夜間
- 光電管式(車載型)オービスを通過したとき
次に速度基準についてだが、実は具体的には公表されていない。しかし一般道と高速道路では、以下の通り異なると言われている。
- 一般道で時速約30キロオーバー
- 高速道路で時速約40キロオーバー
ドライバーの混乱の避けるため、またオービスや設置する道路の状況などの都合により公表されていないのだ。
昼間、夜間で光り方が異なる(動画付き)
オービスの光り方は昼と夜とでは異なり、それぞれ以下のような特徴がある。
- 昼は車両に反応して赤く光るが逆光などでわかりにくい
- 夜も車両に反応して赤く光るが昼よりも強く感じられる
感じ方は人それぞれ異なるかもしれないが、昼間はチカッと感じる程度だろう。しかし周囲が暗くなっている夜間は目の前が真っ赤になると感じるほど強くなり、旧型のフィルム式カメラでは赤外線が使われているのだ。
どちらにしてもオービスが反応したら、スピードに注意してほしい。
オービスが光った…速度超過違反の罰金と点数はいくら?
速度超過違反、つまりスピード違反にはペナルティが課せられる。オービスを光らせてしまいデータが警察署に渡れば行政処分を回避することは困難であり、罰金の支払いと違反点数の加点が待っているため注意してほしい。
交通違反に対する罰則は2種類ある。「違反点数」や「反則金」というのは行政処分で、比較的軽い交通違反の場合に適用。もう一方の刑事処分では「罰金」や「懲役刑」など刑事事件の対象となった場合に適用。
高速道路の違反点数と罰金金額(免停30・90日確定)
まず高速道路の場合、違反点数は以下の通りだ。
違反点数が6点を超えると一発免停となり、以下の通りペナルティが課せられる。
- 10万円以下の範囲で簡易裁判により決定する
- 罰金の相場は6万円から8万円と言われている
上記の内容を法的に表現すると、高速道路では時速40キロ以上の超過速度の場合、「6カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金」という刑事処分を受けることになる。
それ以下の違反の場合は行政処分として以下のような罰則になる。
まずは「超過速度範囲」と「反則金」を見てみよう。
超過速度範囲 | 反則金 |
---|---|
時速15キロ未満 | 9,000円 |
時速15キロ以上20キロ未満 | 12,000円 |
時速20キロ以上25キロ未満 | 15,000円 |
時速25キロ以上30キロ未満 | 18,000円 |
時速30キロ以上35キロ未満 | 25,000円 |
時速35キロ以上40キロ未満 | 35,000円 |
そして違反点数は以下の通りだ。
超過速度範囲 | 違反点数 |
---|---|
時速20キロ未満 | 1点 |
時速20キロ以上25キロ未満 | 2点 |
時速25キロ以上40キロ未満 | 3点 |
時速40キロ以上50キロ未満 | 6点 |
時速50キロ以上 | 12点 |
スピードを出しすぎると思わぬ交通事故につながる可能性もあるため、行政により厳しく罰せられるのだ。
免停について詳しく知りたい方は「免停通知が来たらどうしたらいい?流れ・違反点数・講習内容・費用!」を参考にご覧になってほしい。
一般道の違反点数と罰金金額(免停30・90日確定)
次に一般道の場合、違反点数は以下の通りだ。
交通違反に対する罰則は2種類ある。「違反点数」や「反則金」というのは行政処分で、比較的軽い交通違反の場合に適用。もう一方の刑事処分では「罰金」や「懲役刑」など刑事事件の対象となった場合に適用。
点数による免停の期間は高速道路の場合と同じだが、時速30キロオーバーの時点で違反となる。納めなければならない罰金は、以下の通りだ。
- 6万円から10万円の範囲で簡易裁判により決定する
- 罰金の相場は6万円から7万円と言われている
上記の内容を法的に表現すると、高速道路では時速30キロ以上の超過速度の場合、「6カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金」という刑事処分を受けることになる。
免停について詳しく知りたい方は「免停通知が来たらどうしたらいい?流れ・違反点数・講習内容・費用!」を参考にご覧になってほしい。
それ以下の違反の場合は行政処分として以下のような罰則になる。
まずは「超過速度範囲」と「反則金」を見てみよう。
超過速度範囲 | 反則金 |
---|---|
時速15キロ未満 | 9,000円 |
時速15キロ以上20キロ未満 | 12,000円 |
時速20キロ以上25キロ未満 | 15,000円 |
時速25キロ以上30キロ未満 | 18,000円 |
高速道路の場合と同じような金額設定だ。
違反点数は以下の通りだ。
超過速度範囲 | 違反点数 |
---|---|
時速20キロ未満 | 1点 |
時速20キロ以上25キロ未満 | 2点 |
時速25キロ以上30キロ未満 | 3点 |
時速30キロ以上50キロ未満 | 6点 |
時速50キロ以上 | 12点 |
高速道路では40キロ以上が「6点」であるのに対して、一般道路では30キロ以上が「6点」となっている。
高速道路の場合と同様に、違反しないように注意しよう。
オービスが光った後の流れと通知が届くまでの心構え
違反しないように注意して運転すべきだが、もしオービスが光った場合は従うべき流れが存在する。通知が届いた場合は無視をせずに必要なものを用意し、きちんと反省していることが警察官に伝わるように臨むと良いだろう。
1.出頭通知書が届く(期間は最長2ヶ月程度)
普通郵便で出頭通知書が届けられた場合、必ず内容をチェックしてほしい。地域によって書式が異なるが、以下のような内容が掲載されている。
- 速度違反をした場所
- 出頭場所と日時
- 必要な持ち物
出頭通知書が届けられるまでの期間だが、早ければ数日程度。最長でも2ヶ月程度で届けられるため、出頭には応じてほしい。
無視し続けると警察から電話がかかり、それにも応じず悪質と判断されれば逮捕されるかもしれない。
2.警察署に出頭する(持参するもの一覧)
当日持参すべきものも地域ごとに異なるかもしれないが、まとめると以下の通りとなるだろう。
- 発行された通知書
- 運転免許書
- 車検証
- 印鑑
- 筆記用具
出頭のために自動車を運転することは問題なく、旅行中などにより遠方で違反した場合は出頭場所を近くに変更してもらえる。
ただし違反内容を認める必要があるため、もし心当たりがあれば素直に認めた方が良いだろう。出頭すると担当警察官による取り調べが行われるため、質問には正直に答えよう。
3.出廷通知を持って簡易裁判所に出廷する(略式裁判)
簡易裁判所では簡単な聞き取りが行われ、支払う罰金の金額が決まる。出廷する際は自動車の運転を控え、公共の交通機関を利用した方が良いだろう。地域によっては罰金をその場で支払うこともあるため、お金も必要だ。
裁判所の罰金刑は刑事処分に該当するが、免停や免許取り消しは行政処分に該当する。また簡易裁判所の略式裁判はテレビドラマのような法廷で行われるものではなく、待合室で罰金が決まるまで待機することになる。
4.免許停止処分講習を受ける(免停確実)
違反速度によって30日か90日の免停処分となるが、停止処分者講習を受けることで期間が短縮される。受講は強制ではなく任意であるものの、試験の結果が良ければたとえば30日間の免停期間であれば29日まで短縮可能となる。
ただし停止処分者講習には講習料金がかかるため、罰金を支払ってさらに別途料金がかかることを嫌に思う人もいるだろう。免停期間の短縮を望んでいないのであれば、無理までして受講する必要はない。
5.免許証の返却
定められた免停期間が終了すれば、免許証が返却された後に再び運転できるようになる。
通知が来ない…もしかしてセーフ?届かない4つのケース
何かしらの理由により通知が届けられない場合もあり、通知そのものが発行されない可能性もある。届かないケースとして4つのケースがあるが完全にセーフとなるわけでもないため、油断していると大変なことになるだろう。
【ケース1】オービスの写真に顔がきちんと写っていないケース
違反者を特定するためには、以下の情報が必要になるだろう。
- 運転手の顔
- ナンバープレート
上記した2つがなければ特定が困難であり、はっきりとチェックできない場合は警察が検挙をあきらめる場合もある。まともな写真が撮影できないほど天候が悪い場合、また警察側の何かしらの事情により特定できない場合もあるだろう。
このような場合は違反者がいたとしても、通知書が発行されないのだ。だからと言って違反して良いわけではないため、誤解してはいけない。
【ケース2】違反車両と運転者の関係性がわかっていないケース
警察はオービスの撮影データをチェックし、ナンバープレートから違反者を特定する。しかし違反車両が100パーセント運転者のものとは限らず、レンタカーやカーシェアリングを利用していた可能性もあるため時間がかかる。
たとえばレンタカーだった場合、所有者はレンタカー会社となる。その場合警察はレンタカー会社に事情を伝え、貸し出し履歴などの調査を行う。時間がかかってしまう場合、特定されるまでは通知は届かないだろう。
【ケース3】免許証や車検証の住所が更新されていないケース
郵便局へ転居届を出していないか転送期限を過ぎている場合、通知書が発送されても違反者の元に届かない。しかし住所の変更により逃げ切れるわけではなく、警察は居場所を調べて違反者の情報を割り出そうとするだろう。
もし心当たりがあれば、住所の更新手続きは確実に行ってほしい。逃亡の恐れがあると判断された場合、裁判になったときに不利となる。
【ケース4】フィルム式で故障、もしくはフィルム切れのケース
カメラがフィルム式である場合、切れていると違反者の顔やナンバープレートは当然撮影されない。フィルムは36枚撮りであるため、切れたまま交換されず放置されているオービスは機能せず役に立たない場合もある。
古いタイプのオービスの交換は警察が行っているが、故障したまま放置されている場合もある。そのため速度の計測とフラッシュ点滅は機能しても肝心のデータを残すことができないため、通知が発行されない場合もあるのだ。
光る前に対策!オービスを回避する4つの対策
安全運転に努めることが重要だが、オービスを回避する4つの対策が存在する。注意しているつもりでも思わずスピードを出してしまっているのではと心配な人は、日ごろから以下に挙げる4つを意識してドライブを楽しもう。
【対策1】予告看板でオービス設置を確認する
道路上の大きな看板を見ると、オービス設置の有無がわかる場合もある。告知用の大きな看板は、数キロ手前から設置することが決められている。
看板が目に入ったら、撮影される前にスピードを緩めると良いだろう。特に初めて通る高速道路や一般道の場合、どこに看板があるかわからないのではないだろうか。
テンションが上がりスピードを出しすぎてしまうドライバーもいるかもしれないが、看板の存在のチェックを欠かさないようにしよう。
【対策2】最新設置場所をオービスガイド(マップ)で知る(無料)
オービスガイドとは、全国のオービス設置場所の情報が掲載されているサイトのことだ。
インターネット環境が整っていれば無料でアクセスすることができ、サイト運営者によりオービスの情報がまとめられているのだ。
ネットニュースや新聞などのメディアで取り上げられたこともあり、掲示板には全国の利用者からオービスに関わる最新情報が寄せられている。
旅行やドライブを楽しむ予定があれば、事前にチェックしておくことをおすすめする。
【対策3】レーダー探知機でオービス設置場所を知る
オービスの種類にはレーダー探知機に強いものもあるが、以下のようなメリットがある。
メリット① | オービス対策アプリは360円で購入でき初期投資が少ない |
メリット② | オービスの検知だけではなく近くにパトカーがいることも知らせてくれる |
メリット③ | 安全運転を促すための装置であるため設置することは違法ではない |
レーダー探知機は表面上ドライバーに安全運転を促すためのものだが、実際には警察の取り締まりから逃れるために使われているだろう。
【対策4】オービスアプリで対策
地図を使って情報を把握することが面倒であれば、スマートフォンのアプリを利用すると良いだろう。スマートフォンにGPSが内蔵されている場合、オービスとの距離が近くなると警告を発して注意を促してくれるのだ。
道路によってはトンネル内や山間部など電波が届きにくい場所があるが、事前にオービスの設置場所を表示してくれるものもある。アップデートにより常に最新の情報をチェックできるため、インストールをおすすめする。
設置場所は減少中…だが注意したい最新鋭の移動式オービス
最新鋭の移動式オービスは、取り締まりを恐れるドライバーにとって脅威と言えるだろう。固定式のオービスは24時間365日天候に関わらず監視を続けているため故障する場合もあるが、移動式オービスの場合は話が別だ。
新しく開発された簡易型の移動オービスには、以下のようなメリットがある。
メリット① | 従来のものより取り扱いが簡単である |
メリット② | 場所を選ばないため人員を最小限に抑えられる |
メリット③ | 移動式であるため設置場所が基本的に自由となる |
これらのメリットは、ドライバーたちにはある意味デメリットと言えるだろう。また事前予告をせずに運転者の画像を撮影することは肖像権侵害となる可能性があるため、取り締まりの事前予告が行われている。
恐怖の移動式オービスはなんと4種類もある
移動式オービスには、以下の通り4種類のものが存在する。
- 移動式支柱型オービス
- 移動式小型オービス
- 移動式中型オービス
- 車両型オービス
移動式支柱型オービスはポールのような形状をしており、道路脇に埋め込むようにして使う。設置工事が必要となるため、移動式と言い難い部分がある。しかし移動式小型オービスには、そのデメリットがない。
レーザー光線を利用しており、レーダー探知機は反応しない。移動式中型オービスにも注意が必要で、スペースがあれば街中に設置可能だ。土台部分にバッテリーが備わっているため、稼動させるために電源を必要としない。
車両型オービスにはレーダー式と光電管式の2種類があり、前者であれば探知機で察知できるだろう。
気になるオービスに関するQ&A
オービスに関する疑問点について、QアンドA形式でいくつかまとめて紹介する。またnシステムと呼ばれるものについても取り上げるため、オービスとの違いを理解しておくと対策のために役立つのではないだろうか。
【Q1】通知を無視、否認するとどうなるの?
一度だけ無視する程度であれば警察も厳しい態度を取らず、再び通知を発送する程度だろう。しかし通知が届いているにも関わらず何度も無視すると直接電話がかかり、悪質と判断されれば逮捕されてしまうかもしれない。
また通知内容を否認しても、警察にはオービスから得た証拠となるデータがある。顔やナンバープレートがチェックできるデータは証拠として強いため否認しても鋭く指摘されてしまい、認めざるを得ない状況になるだろう。
【Q2】オービスが光るとわかる?気づかないことはあるの?
夜間であれば外が暗いため、オービスが光ったことがわかりやすいのではないだろうか。警察官に対して光ったことに気付かなかったと下手に主張しても、よそ見をしていたのではと指摘されてしまう可能性もあるだろう。
ただし以下のような場合、わかりにくいかもしれない。
- 他の自動車のヘッドライトが反射する
- 明るい昼間だった
本当にわからなかったとしても、それが理由で罰金や免停などから逃れられるわけではないため注意が必要だ。
【Q3】オービスは速度を出せば撮影できない?限界は?
速度を出すことでオービスの脅威から逃れられると考える人もいるかもしれないが、おすすめしない。
機械であるオービスには限界があるかもしれないが、時速200キロ以上で走行した自動車を検知して逮捕したという例がある。
そのため速度によってごまかせるとは言い難いため、違反すれば撮影されると覚えておこう。そもそも過度な速度により事故を起こしてしまえば損をするのは自分であり、命を落としてしまう可能性もある。
【Q4】罰金が払えない場合は?学生や未成年は軽減、免除さえる?
経済的な事情により、罰金の支払いができない場合もあるだろう。その場合は1日5,000円換算の労役場留置処分を受けることになり、たとえば罰金が10万円であれば20日間働く。この労役場留置処分は、懲役刑ではない。
違反者が学生の場合だが、簡単に軽減や免除が認められるわけではない。しかし未成年の場合は保護観察処分となり、罰金は支払わなくて良いものの面談が必要となる。授業への参加、またレポートの提出が必要となる。
【Q5】罰金を支払う期限はいつからいつまで?
支払いの期限については、道路交通法によって決まっている。罰金の金額は簡易裁判所が決定するが、金額が決まってから10日以内が期限となる。そのため罰金を納めるタイミングは、なるべく早い方が良いだろう。
また罰金を納める方法は一括であることが原則であり、分割に関する相談を簡易裁判所や警察署にしても応じてもらえないだろう。金額が決まってから10日以内に納めるために、借金をしてでもお金を用意してほしい。
【Q6】オービスとNシステムの違いについて
自動車ナンバー自動読取装置のことを、nシステムと言う。このnシステムとオービスには、以下のような違いがある。
- 使用用途
- 撮影条件
- 光るかどうか
まず仕様用途についてだが、nシステムは犯罪捜査を行うための機能を持っている。一方オービスは速度違反を取り締まるためにあり、犯罪操作に関してはnシステムの方が用途が広く重要と言えるのではないだろうか。
撮影条件にも違いがありnシステムは犯罪抑制のために通過するすべての車両を撮影すりが、オービスは速度違反に特化している。
またオービスは光るものの、nシステムはストロボが搭載されていないため光ることはない。赤外線カメラを使用しているため、オービスのように人間の目には見えないのだ。
まとめ
オービスは違反者の取り締まりのために存在するが、ドライバーに安全運転を促すためにもあると言えるだろう。交通事故で命を落とす人が毎年いるため、優れたシステムを導入してチェックすることには大きな意味がある。
安全運転に努めていれば、取り締まりの対象になることはないだろう。もしオービスに検知されて通知が届いた場合は無視をせず素直に出頭して警察官に正直に話し、面倒なことにならないように罰金を納めて反省してほしい。
オービスはドライバーの楽しみを奪うものではなく、ドライバーの命を守るためにあると理解しよう。オービスガイドを利用するなどの対策方法はあるが、すべての道に設置されているという気持ちを持つと良いかもしれない。