交通事故はどこに住んでいても発生するリスクがある。ニュースを見ていても、しばしば報道されているのはよく知られているだろう。

自動車事故の場合、自分がいくら注意して安全運転を心がけていても相手の不注意で巻き込まれることも十分考えられる。できることなら自動車事故のリスクを少しでも減らしたいところだ。

交通事故に関する統計はいろいろと出ている。その中には都道府県別の事故発生率に関するデータも出ていて、なかなか興味深い。

事故発生率は5倍以上違ってくる

落ち込む男性

もっとも事故の発生するところと発生しにくいところを比較すると、5倍以上も頻度が変わってくる。

自分の住んでいる地域が交通事故の起こりやすいところかどうか知っておくことが大事だ。もし起こりやすい地域とわかっていれば、より注意して運転するようになるからだ。

当サイトで紹介するデータは、警察庁が平成26年に発表した統計を基にしている。事故発生率は「事故件数÷保有台数」によって算出した。

保有台数は平成26年3月末時点における「自動車検査登録情報協会」のデータがベースになっている。

さらに詳しく市町村別に交通事故死者数を知りたい方は交通事故総合分析センターの「分析レポート」も参考になる

自分の住んでいる都道府県は自動車事故の発生しやすい地域かどうか、以下で紹介するので確認してほしい。

事故発生率が多い県・少ない県

事故

事故が多い県、事故が少ない県をランキング形式で3つ紹介する。

1位「佐賀県」

都道府県別の自動車事故発生率を見た場合、ワーストは佐賀県である。事故発生率は1.83%である。佐賀県で自動車事故の発生しやすいのはこの年に限ったことではないようだ。

平成29年に発表されたニュースによると、平成28年に発生した人身交通事故が人口10万人当たりで佐賀県が最も多かったという。

ちなみにこれは5年連続で全国ワーストの記録になった。人口10万人当たり926.7件の事故が起きていて、被害者は1230.1人で全国でいずれも最も多い。

佐賀県警の交通企画課によると、事故原因の中でも7割近くが注意不足を占めているという。

このため、県警では引き続きドライバーへの注意喚起を徹底して、交通事故の件数を少なくして死者数の減少に努めていくそうである。

実際このような広報活動は効果を表しつつある。全国ではワーストなものの、事故の総数は減少している。平成28年の交通事故による死者数も35人となった。これは1971年の死者数ピークの時期からで見ると最小の数字となった。

佐賀県の今後の課題はほかの地域のニュースでも見られるが、高齢者の事故。65歳以上の高齢者による事故が54.3%と過半数を超えている。

ちなみに自動車検査登録情報協会のデータによると、佐賀県の世帯当たりの普及台数は全国47位中12位と比較的高めにランクインしている。

2位「福岡県」

福岡

都道府県別で見た場合の交通事故発生しやすい県の2番目が福岡県だった。事故発生率を見ると、福岡県は1.66%だった。

福岡県で交通事故が発生しやすい理由として大きいのは、交通量の多さにある。そのことはどこで事故が発生しているかを比較するとよくわかる。

福岡県内の地区別で事故発生頻度を比較した場合、福岡地区の交通事故発生件数が最も多い。

福岡地区は県内だけでなく、九州地方の中でも屈指の繁華街の広がっている地域である。このため、交通量も多く、自己頻度も増えている。続いて多かったのは、北九州地区だった。

北九州も福岡に次いでにぎやかで人の移動も激しいエリアである。このため、自動車による事故も発生しやすいと言える。

福岡県で交通事故が発生しやすい理由の中の一つに、飲酒運転がある。福岡海の中道大橋飲酒運転事故などは日本全国のニュースでも紹介されたほど有名だ。

この事件が代表するように県内では飲酒運転による問題も多く、平成22年に福岡県は飲酒運転事故発生件数が337件でワースト1位を記録した。

翌年も2位に入っている。飲酒運転をするドライバーをいかに少なくするか、そのためには広報の徹底と取り締まりの強化などが課題になるだろう。

3位「大阪府」「香川県」

大阪

都道府県別の交通事故発生率のワースト3位は大阪府と香川県だった。両者とも事故発生率は1.57%となっている。

こちらはもっとも事故発生率の少ない鳥取県と比較すると、5倍以上の発生頻度である。大阪府の場合、運転マナーの問題がニュースなどでもよく指摘される。

交通ルールを破るドライバーの多い傾向がみられ、車線変更時の方向指示器を出さない、スピード違反をするなどの事例がよく報告される。荒い運転の結果、重大な事故につながる可能性も高い。

平成27年の都道府県別の交通事故死者数を見ると、大阪府は196人である。これは都道府県で見るとワーストである。

平成26年と比較すると、実に53人も犠牲者が増加している。この増加数だけでも山梨県・香川県・宮崎県の年間死者数とほぼ一緒になる。

香川県の場合も、交通マナーが事故件数の多い要因の一つとみられている。JAFが過去交通マナーに関するアンケートを実施したことがある。

平成28年に行ったデータによると、住んでいる都道府県の交通マナーについての質問をしたところ、香川県は「悪い」「とても悪い」を合わせて実に80%にも達した。

全国平均が38.3%だったのと比較すると倍以上の高率であることがわかる。

事故発生率が低い県

とまる

1位「鳥取県」

都道府県別の事故発生率のデータによると、もっとも事故の発生しにくい県は鳥取県となる。事故発生率は0.35%となり、最も多く事故の発生する福岡県と比較すると1/5程度の頻度にすぎない。

鳥取県内で事故のニュースもあまり聞かれないだろうし、日本全国でもほとんど聞かれないニュースである。

鳥取県ではなぜ事故が発生しにくいのか、まずは人口の問題があるだろう。鳥取県は人口があまり多くなく、自動車の台数も少ない、保有台数で比較すると鳥取県は33万6000台弱である。

最も多いのが愛知県だが保有台数は411万台弱である。保有台数が1/10以下になるわけだから、そもそも事故の発生の絶対数が少ない。

鳥取県は都会と違って、繁華街や住宅地のような人通りの多いところがあまり多くないのも理由の一つである。

繁華街の周辺はどうしても車の往来が激しくなる。そして路上駐車などもあって、死角になる部分も頻繁に出てくる。

鳥取県にはこのような潜在的リスクの高いエリアが倒壊と比較して少ないので、おのずと自動車事故が起こりにくくなる。

駐車場自体も広いので、都会でありがちな駐車場トラブルも起こりにくいのも事故発生率を低くしている。

2位「岩手県」

岩手県の橋

岩手県は都道府県別の交通事故発生率の少なさでは鳥取県に次いで2番目にランキングされている。

岩手県の交通事故発生率を見ると、0.38%となっている。岩手県の事故発生率の低さの要因として、県民性にあるのではないかとニュースで紹介されることもある。

自然がまだ多く残されていて、人々もおおらかな傾向がある。その関係もあって、荒い運転をする人が少ない。このため、事故が起こりにくい環境にあると言える。

郊外に行くと、車どおりがあまり多くない地域も多い。これも事故リスクの軽減に貢献している。

県庁所在地の盛岡市は盛岡駅を中心として繁華街が広がっていてにぎやかだ。しかし公共交通機関も充実していて、特にバスが網の目のように細かく、かつ多く走行している。

このため、自家用車で通勤通学する必要がない。これも自動車リスクの軽減に寄与している。

ただし岩手県の場合、交通事故死者数は上昇傾向にあるのでこの部分は課題であると言える。この原因として大きいのが、高齢者ドライバーの増加である。

平成28年の交通事故死者数は3,904人(前年比-213人,-5.2%)で,昭和24年以来67年ぶりに4千人を下回った。人口10万人当たり死者数は,高齢者を含め全年齢層で減少傾向にあるものの,高齢者人口自体が増加しているため,死者全体のうち高齢者の占める割合は上昇傾向にあり,平成28年は過去最高の54.8%となった。

平成27年のデータによると65歳以上の高齢者が全体の6割を占めている。高齢者向けの安全対策をどう進めていくかが、行政に今後課せられた大きなテーマと言える。

3位「秋田県」

雪と車

秋田県の交通事故発生率を見ると、0.39%と鳥取県・岩手県に次いで交通事故は少ない。岩手県とは0.01ポイント差なのでほぼ同じといっても過言ではない。

秋田県で交通事故が起きたというニュースはあまり見かけないだろう。秋田県の場合、環境的に交通事故の起こりにくいところがみられる。

秋田県はもともとそれほど人口の多いところではない。それに伴い車の保有台数も少ない。都道府県別で保有台数を比較すると、秋田県の台数は59万台弱である。

都道府県の中でも10番目に少ない台数になる。車がもともとそれほど多くは知っていないので、事故が起こりにくい土壌であると言える。

交通事故が起きている場所を見てみると、大きな道路か道幅の狭い路地のようなところのいずれかであることが多い。

大きな道路の場合、ついスピードを出し過ぎてしまってカーブを曲がり切れない、前方の車両にぶつかってしまうからだ。

秋田県の場合、高速道路は県内にそれほど充実していない。高速で運転する機会の少ないことも事故が起こりにくい要因の一つといえる。

秋田県の場合、都会のように曲がりくねった細い道も少ない。この点も車両事故が起こりにくい理由の一つである。

都道府県別事故発生率一覧表

※準備中

普通車と軽自動車の事故率

データ

現在車の買い替え・新規購入を検討しているのであれば、普通車にすべきか軽自動車にすべきかで迷っているかもしれない。現在軽自動車を自家用車にする世帯も少なくない。

軽自動車の場合コンパクトサイズなので小回りが利き、狭い道路でもスムーズに走行できる。また燃費のいい車種も多く、メンテナンスコストを削減できるメリットもある。

その一方で軽自動車の場合、事故のリスクがどの程度あるのか、事故を起こした場合、死亡などの深刻な事例になる可能性が気になるだろう。そこでニュースやデータなどを基にして、普通車と軽自動車の事故率について比較していきたい。

1万台当たりの事故率

事故車

交通事故総合分析センターという公益財団法人があるが、こちらでは自動車事故の統計を発表している。

平成25年の事故件数は軽自動車14万件・普通自動車27万件程度である。これを1万台当たりの事故率で比較すると、軽自動車0.071%・普通自動車0.037%となる。

ちなみに走行距離1億キロ当たりの事故件数で比較すると、軽自動車101件・普通自動車80件となる。

この両者の統計を見た場合、軽自動車のほうが交通事故を起こしやすいという結論に至る。交通事故のニュースは連日テレビなどで見かけるだろう。

その中で軽自動車の巻き込まれる事例がしばしばみられるのも、この事故率の高さを見れば納得できる。もし軽自動車を保有しているのであれば、普通車以上に安全運転を心がけるべきである。

保険金支払い件数による事故率

グラフとデータ

以上で紹介したように、事故リスクは軽自動車のほうが普通車よりも高い。しかし保険金支払い件数による事故率で比較すると、少し様相が変わってくる。

保険金支払い件数による事故率とは、保険金支払い件数÷保険契約件数で算出されるものである。

これで事故率を比較すると、軽自動車9.12%・普通自動車10.37%となって、むしろ普通車のほうが事故率が高くなってしまう。

これはなぜ起きるかというと、保険加入率の違いによると推測される。普通車のオーナーは軽自動車の所有者と比較すると、任意の自動車保険に加入している割合が高いためと考えられる。

ニュースでも無保険車による事故も時折報道されているが、賠償は自分ですべて負担しなければならなくなる。いざという時のために保険には加入しておいたほうがいい。

車の事故に関するニュース一覧

※準備中

まとめ

事故と警察

このように都道府県や軽自動車・普通車によって交通事故の発生率には多少の違いのあることは分かっただろう。

もし自分の暮らしている地域が交通事故の起こりやすい地域であれば、安全運転を心がけることである。また歩行や自転車で走行している場合、周りの自動車もしっかり意識すべきだろう。

軽自動車は維持費が普通車と比較してあまりかからないということで、自家用車として愛用している人の多いことはニュースなどでもしばしば報道されている。

しかし普通車と比較すると、軽自動車の場合若干事故発生リスクが高いので、こちらも注意深い運転を心がけよう。

住んでいる地域や車種によって事故リスクには若干の変動がある。

ただし一つ言えることは、どの地域在住でもどのような車種を運転していても、事故に巻き込まれる確率は絶対にゼロにはならないことである。

もらい事故といって、自分がいくら注意していてもほかの車の不注意で巻き込まれる可能性がある。

もし自動車を運転するのなら、事故のリスクのあることを前提にすべきだ。万が一の時に備えて任意保険には加入しておいたほうがいい。

自賠責保険では物損や自分のほうの被害に対する補償は一切ない。任意保険であれば、物損や自分たちの被害などの補償もついているので安心だ。