車を乗り換えるの乗り潰すのか、どちらが良いのだろうか。車を購入した後には必ず考えないといけない問題である。
リセールバリューを考えると、早めに乗り換えする方がいいだろう。しかし乗り換えをするにもメリットとデメリットがある。
では乗り潰す方がいいのかというと、こちらも利点とそうではない点があるのだ。そこで両方の良いところと悪いところを紹介していきたい。
車は乗り潰すまで長く乗るのがお得?乗り換えがおすすめなのか
車は乗り潰す方がいいのだろうか、それとも乗り換えた方がいいのだろうか。この問題の結論としては、自分にとって都合の良い方を選ぶということだ。そこで乗り換え・乗り潰す両方のメリットとデメリットを紹介していこう。
10年以上が意外と多い「何年乗るか」のアンケート結果
車を購入した人は乗り換えと、乗り潰すのどちらを選んでいるのだろうか。この疑問に対しては、新車は何年乗るかといったアンケートの結果がある。
- 1位は13年以上
- 2位は10年
- 3位は5年
といったような結果になっているのだ。このアンケートによると、以下のような理由で長く乗る人が多い。
- まだ乗れる
- 愛着があるから
- 買い替える費用がないから
この3つで全体の約8割を占めているのだ。
車を売るベストなタイミング&乗り換えを検討する目安
では車を売るタイミングとしては、どのようなものがあるのだろうか。一般的には年式によって決める人が多いのだが、もう少しフレキシブルに考えるため様々なパターンで見ていこう。
【目安①】 走行距離が3万キロ・5万キロが一つの判断基準
中古車におけるリセールバリューを考えた時に、年式とともに大きく査定額に影響を持っているのが走行距離だ。
- 3万キロ程度
- 5万キロ程度
といった2つの条件を考えることができる。走行距離が3万キロ以内であるのなら、大きく値を下げずに売れるだろう。また一般的には10万キロが買取の限界になるので、その折り返しとなる5万キロもポイントだ。
特に休日の買い物をメインとする乗り方であれば、年式と比較してそこまで走行距離が伸びていかないはずである。その場合は走行距離を目安にするのも良いだろう。
3万キロ程度なら高値が維持できるし、5万キロでもまだ大丈夫だろう。5万キロを超えると、メンテナンスを必要となるパーツも増えてくる。そのため車を売却するタイミングになるのだ。
「何キロまで乗り潰せる?」10万・20万・30万キロなど長く乗る人も
車の買い替えではなく、乗り潰す方を選択するとしよう。この時に走行距離は何キロまで大丈夫なのだろうか。結論から言えば、メンテナンスさえしっかりしていれば、かなり長い距離でも乗れるのが現実だ。
特に最近の車は製造技術が上がったことから、走行距離が10万キロ程度で壊れてしまうケースはほとんどない。確かに消耗品なども含めて故障するパーツは出てくるので、定期的なメンテナンスが必要になるだろう。
実際に海外では10万キロではなく、20万キロや30万キロという走行距離の日本車が、現役で走っていたりもするのだ。そのため10万キロ以上乗ることも難しくはないのである。
先程のアンケートからも10年以上乗る人が多いので、10万キロで諦めなくてもいいだろう。
【目安②】 エンジン等が故障してメンテナンス費用が高くなる
車というのは精密部品を組み込んでいることもあり、経年劣化によってどうしても壊れるパーツが出てくる。消耗品などはさほど費用をかけずに交換できるのだが、そうではないパーツもあるのだ。
- エンジン関係は修理費用が高額になりやすい
特にエンジン関係のパーツが故障すると、修理費用が高額になりやすいのだ。1回の修理で数十万円かかるのも珍しくない。また車種によっては修理費用が100万円を超えることもあるだろう。
そこまでの費用がかかるのであれば、新車や中古車を購入した方がいい。安い車なら買えてしまう値段だからだ。そのため車の乗り換えをするには、多額の修理費用を1つの目安にしてもいいだろう。
【目安③】 家族が増えるなどライフスタイルが変わった
車はライフスタイルにも密接しているものだろう。日常の足として利用する人が多いので当然のことだ。独身時代は自分の好きな車に乗れるだろうが、結婚をして子供ができたのなら、必要とされる機能が違ってくる。
- 独身時代は好きにできる
- 子育て世代はファミリーユースできる車
- 高齢者は安全性能を重視した車
などのようにライフスタイルの変化によって、乗る車も変化があって当たり前なのだ。
- 結婚をした
- 子供が産まれた
- 子供が大きくなってきた
- 子供が巣立っていった
などのようにライフスタイルが変化することで、車を乗り換えする人が多いのである。その結果として車を乗り潰す選択をしてもいいだろう。
【目安④】 ローンの完済や車検のタイミング
もう1つ車を乗り換えするタイミングとしては、以下のような点がある。
- ローンを完済した時
- 車検を受けるタイミング
車を購入するのならローンを使う人が多いはずだ。このローンを返済している間は、基本的に車の所有名義がローン会社になっている。そのため返済中に売るのなら、ローンを一括返済した上で名義人の変更をしなくてはいけない。
そのためローンを完済したタイミングだと、車を売りやすくなるのだ。名義人の変更は必要になるが、そうした手続きは業者側がやってくれることがほとんどだろう。もう1つポイントとしてよく挙げられるのが車検だ。
- 3年
- 5年
- 7年
といった車検ごとのタイミングで売る人が多いのである。
車を乗り換える2つのメリット&デメリット
では車を乗り換える時のメリットとデメリットを考えてみよう。どちらも正しく知ることで、乗り潰すかどうかの判断ができる。2つずつ紹介していくので、それぞれを詳しく確認していきたい。
【メリット①】車両の価値が大幅に落ちる前だと高額買取ができる
車を乗り換える最大のメリットが、早いタイミングだと高額の買取が実現できる点がある。
- 年式が3年以内
- 年式が5年以内
- 年式が7年以内
というのが大きな分岐点だと考えて欲しい。3年以内だと非常に高額査定が出やすくなる。5年以内でも3年よりは落ちるが値段をキープできるだろう。7年で高額査定が出る限界だと考えて欲しい。
逆に年式が7年、車検で言えば3回目を超えてしまうと、駐車市場では一気に価値が下がってしまう。
【メリット②】新しい車種やモデルに乗ることができる
3年・5年・7年といったタイミングで車の乗り換えをしていると、新しい車種やモデルに乗り続けられるのもポイントもだろう。
常に新しい車種に乗れるため、燃費の悪い車に乗らなくてすむはずだ。また新しい燃費の良い車の場合、税金の優遇措置がついていたりする。
そのため税金的にも有利な状態で利用できるのがポイントになるだろう。新しいもの好きの人には、こちらの短期間で乗り換える方が魅力かもしれない。
【デメリット①】車の購入費・その他の費用がかかる
車の乗り換えをするデメリットも見ていこう。最も大きいのが車の購入費用や、その他の諸費用がかなり大きくなってしまう点だ。新車を一括で購入できる資産家であるのなら、気にする必要もないだろう。
しかしローンで購入する場合は、残債のある状態で買い替えをすることになるだろう。その場合に残債を車の売却額で相殺できれば良いのだが、そうではない場合もあるのだ。
結果として新しい車のローンに、残債分も加えて支払いをする必要が出るので注意しておきたい。
【デメリット②】車買取や車購入で手間ひまがかかる
もう1つのデメリットとしては短期での乗り換えだと、頻繁に車買取や購入のための時間が必要になる点がある。
乗り換えの車を購入するとしても、リセールバリューを考慮しなくてはいけない。そのため下調べをしたり、車の購入価格についても考慮する必要があるだろう。
また今の車を少しでも高く買取してもらうためには、どうすればいいのかも考える必要が出てくる。そのためどうしても時間や手間暇がかかってしまう。
車を乗り潰す2つのメリット&デメリット
車を乗り換えするメリットとデメリットを確認したので、次に車を乗り潰すパターンで考えてみたい。車を乗り潰すというのは、一般的に10年以上乗ることを指すと考えてくれればいいだろう。
【メリット①】新車購入の大きな出費を節約できてコスパがいい
車を乗り潰すことによる最大のメリットは出費を節約できる点だ。頻繁に乗り換える場合は、数年ごとに費用を用意しなくてはいけない。しかし乗り潰すパターンであれば、以下のような点にだけ費用が要る。
- 車検
- 消耗品のメンテナンス
現在の車はしっかりと普段からメンテナンスをしていれば、大きな部品が故障するケースは少ない。そのため10年以上乗ることを前提にして、次の車の購入費用を貯めていくこともできるだろう。
【メリット②】車乗り換え時の手続きの面倒がない
もう1つは面倒な手続きをしなくてもいいということだ。前段でも触れたが車を乗り換えするのなら、様々な手続きが必要となる。
またその前段階で資料を集めたりといった手間暇が必要となってくるだろう。しかし乗り潰すのなら、最終的に車を売る前に行なうだけですむのだ。
つまり10年に1回程度となるので、手続きをするのが面倒な人に向いているだろう。そうした時間をとる暇もない人にも向いている方法だ。
【デメリット①】修理費・メンテナンス費用がかかる
車を乗り潰すデメリットになるのが、修理費用やメンテナンス費用が必要となることだろう。消耗品のメンテナンスにかかる費用は、最早固定費だと考えてもいいくらいだ。
- 大きな部品が故障すると修理費用が大きい
- 細かなメンテナンス費用も蓄積すると大きくなる
といった点で費用がかかってくる。ただし最近の車は製造の精度が高いことから、大きなパーツが壊れることは少ないはずだ。しかし実際に起こってしまうと修理費用が嵩むので、乗り換えも考えた方がいいだろう。
【デメリット②】買取価格が大きく低下する
もう1つのデメリットは乗り潰すことを選択した場合、車の価値がほぼなくなってしまうことだ。国内の中古車市場では10年以上経過すると、ほぼ買取額がつかないため、次の車の購入費用の足しにはならないだろう。
一般的な中古車店で買取対象にならなかった場合は、廃車買取などを利用するといい。海外への輸出を行なっている業者だと、買取額がつくはずだ。海外需要の高い車種だと、思わぬ高値がつくケースもある。
まとめ
新車を購入した時に乗り潰すまで使うのか、短期間で乗り換えするのかを紹介してみた。
新車を購入した人へのアンケートを確認すると、10年以上乗るという人の方が意外と多いことがわかる。
短期間で乗り換えするメリットもあるのだが、長期的に乗り潰すという選択にメリットが大きさを考える人の方が多いのだ。どちらにも一長一短があるので、自分の都合に合わせて選択するといいだろう。