高齢者が車買い替えをする時には、幾つか重視したいポイントがある。昨今ではよくニュースになるように、ブレーキとアクセルを踏み間違えるような事故もあるからだ。
そこで高齢者が選ぶべき車のポイントを紹介していきたい。どんな車にすれば良いのか迷っているのなら、参考にできるだろう。
年齢的に最後の車になるかもと思っているのなら、より後悔しない選択ができるようにポイントを考慮して欲しい。
高齢者が車を買い替える時の『6つの必須ポイント』
では実際に高齢者が車買い替えをするとして、どのようなポイントにこだわるといいのだろうか。ここでは以下の6つにスポットをあててみる。
これらの中で優先順位をつけて考えるといいだろう。できるだけ維持費を安くしたいのなら、そうした車種がおすすめになる。自分の希望に合わせてポイントを組み込んでいくと選びやすくなるはずだ。
【ポイント①】低床フロアなど乗り降りしやすい
高齢者になるとどうしても筋力が低下してしまう。そのため高い床の車だと、乗り降りがとても大変になるのだ。そのため低床フロアなどのように、乗り降りしやすい車を選ぶのがポイントになるだろう。
- 足を高く持ち上げなくてすむ
- 躓いてしまうリスクを減らせる
- 乗り降りで体力を使わずにすむ
- スムーズに乗り降りできる
などのようなメリットが考えられるだろう。特に町中なのでスムーズに乗り降りできなくて、周囲の人に迷惑をかけたというケースもあるはずだ。低床フロアにすることで、嫌な思いをすることが減らせるだろう。
車に乗り降りする時に躓くリスクも低減できる。足が引っかかってしまって怪我をしたなどのケースも多いので、低床フロアを選ぶと十分な対策になるはずだ。
【ポイント②】フロントガラスが大きくて視界が広い
フロントガラスが大きくて、視界が広く取られている車も高齢者におすすめだ。高齢になると、どうしても視力に不安が出てきてしまう。また視認能力も下がることが多く、自分では見えているつもりでも見落としすことがあるだろう。
- フロントガラスが大きいと視認性が上がる
- 死角が少ない車だと見落としが減る
フロントガラスが大きいことで以上のようなメリットがあるだろう。とにかく視認性が良いということは重要だ。歩行者を見落としていると、重大な事故に繋がる可能性もある。
実際に選ぶ時には必ず試乗をしておくのをおすすめする。運転してみないとどこに死角があるのかわからないからだ。また運転の癖が個人にはあるので、自分にとって見やすい車を選ぶのも重要だろう。
【ポイント③】開け閉めが簡単な電動スライドドア
高齢者の車買い替えでおすすめしたい機能が電動スライドドアだ。一般的な車のドアは手前に引いて開けるのだが、開け閉めに力が必要となる。前段でも触れたが、高齢者は筋力が落ちてしまうので重いドアは使いにくいだろう。
特に女性はもともと筋力が少ないので、電動スライドドアになるとかなり楽に開け閉めができるはずだ。スイッチを押せばドアがスライドして開いてくれるので、買い物をした時にも便利だろう。
- 片側スライドよりも両側スライドの方が楽
- 開口部が大きいので乗り降りしやすい
という特徴も電動スライドドアにはあるだろう。最近では車種によって片側は標準装備というケースもある。だが両側スライドにすると、より便利になるだろう。
【ポイント④】乗り降りを補助するアシストグリップ
電動スライドドアや低床フロアとともに、高齢者におすすめしたいのがアシストグリップである。あまり聞き馴染みのないものだが、アシストグリップがあるとかなり乗り降りが楽になるのだ。
- ドアの近くにある持ち手のこと
- グリップを掴んで乗り降りできる
- 走行中の身体の安定にも利用できる
といったパーツのことだ。ドア付近に持ち手があることで、格段に乗り降りがしやすくなるだろう。特に高齢者でも足が悪い人などは、アシストグリップがあるのとないのとでは大きく利便性が違ってくるはずだ。
他にも走行中にグリップをつかむことで、身体を安定させられる。都会ではあまり使わないかもしれないが、山道が多い場所では重宝するだろう。
【ポイント⑤】セーフティ・サポートカー
高齢者向けの車としてはセーフティ・サポートカーがある。経産省が推奨しているもので、交通事故のリスクを低減できる安全性能のある車を指す。
- 事故被害軽減の自動ブレーキ
- ペダルの踏み間違い時の加速抑制機能
といった2つの機能が搭載されている。前者はなにかにぶつかりそうな時は、自動的に車が検知をしてくれて、ブレーキをかけてくれる機能だ。後者は踏み間違いによる急加速を抑制する機能になる。
どちらも高齢者にとっては嬉しい機能だろう。このセーフティ・サポートカーの購入には、経産省から補助金が出ていたのだが残念ながら2021年で打ち切りになっている。
ただ補助金がなかったとしても、高齢者にとってセーフティ・サポートカーがおすすめであるのは変わらない。そのためセーフティ・サポートカーを中心に選んでいくといいだろう。
【ポイント⑥】維持費が安い
高齢者にとって車買い替えで重視したいのは維持費ではないだろうか。既に現役から退いて、年金で暮らしている人も多いはずだ。そうした場合はできるだけ負担を減らしたいと考えるだろう。
などのような点を考慮して維持費を考えるといいだろう。特に最近ではガソリン代が高騰しているので、燃費の良い車を選ぶとお得だ。
ただ自動車税は毎年かかってくるものなので、その点も考慮すべきだろう。
また維持費としては任意保険の料金も考えておきたい。恐らくベテランの人が多いので、任意保険は20等級かそれに近い等級だろう。料金の割引はきくが、車種によっても大きく違ってくるので注意したい。
シニアを対象とした「サポカー補助金」は2021年に受付終了か
セーフティ・サポートカーの補助金についても確認しておく。前述したようにセーフティ・サポートカーは、経産省が推奨していたものである。そのためより普及させるために令和元年からサポカー補助金が出ていたのだ。
- 65歳以上の高齢者が対象
- セーフティ・サポートカーの新車で最大10万円
- セーフティ・サポートカーの軽自動車で最大7万円
といった内容の補助があったのだが、2021年の11月30日の受付分をもって補助が打ち切りとなっている。当初の予算を超過することが判明したことが理由なので、予算がつけば補助も復活するかもしれない。
ただ2022年の6月時点では、セーフティ・サポートカーの補助金は打ち切りになったままである。
【2023年最新】高齢者向けのおすすめ車種ランキング
ここまで高齢者の車乗り換えのポイントについて伝えてきたが、実際にはどんな車種があるのかと考える人も多いだろう。そこで高齢者におすすめできる車種を紹介していきたい。
ここでは前述した6つのポイントを踏まえつつ、おすすめできるポイントをもった車を選んでみた。ただ先述したように飽くまでも選ぶ時は、実際の乗ってみて自分に合うかどうかを見極めて欲しい。
【2023年最新】高齢者向けのおすすめ車種ランキング
ホンダ『N-BOX』運転しやすい人気の軽自動車
ホンダが販売している軽自動車のN-BOXは、高齢者におすすめの車の1つだ。軽自動車なので維持費が安く、車両価格も手頃なことから高い人気がある。
- すべてのグレードでホンダの安全運転支援システムが搭載されている
- Honda SENSINGの機能が充実している
といった特徴もある。安全性能が高いことが、維持費に加えてN-BOXを推す理由だ。安全性能をより重視したいという高齢者に向いている車だろう。
ダイハツ『タント』フロントの視界が広い軽自動車
高齢者の車乗り換えではダイハツのタントもおすすめできる。軽自動車ではあるのだが、車内が広々としていて視界が広いのが特徴だろう。
- スライドドアがついている
- 低床フロア仕様
- スマートアシストが搭載されている
- 軽自動車なので維持費が安価ですむ
などのような特徴も持っている。スマートアシストには事故防止に役立つ機能が搭載されているため、乗り降りしやすく安全性能が高い車だと言える。
トヨタ『ヤリス』安全性能充実のコンパクトカー
トヨタのヤリスも高齢者におすすめできる車種だ。大人気だったコンパクトカー、ヴィッツの後継車種となる。
- ターンチルトシートが便利
- アドバンストパークが搭載
- トヨタセーフティセンスが搭載
- インテリジェントクリアランスソナーが搭載
といった特徴も持っている。ターンチルトシートとは、運転席と助手席が外側に回転する機能のことだ。またアドバンストパークは駐車アシスト機能のことで、ハンドルが自動で操作されるため高齢者に向いているだろう。
日産『ルークス』低燃費な軽トールワゴン
日産のルークスも高齢者の車買い替えで人気の車種になる。デイズ・ルークスがフルモデルチェンジをきっかけに、現在の車名に変更された車種だ。
- 後部座席がスライドドア対応
- 日産の運転支援技術でだるプロパイロット搭載
- 体調の急変に対応できるSOSコールスイッチ装備
といった機能のある車種になる。衝突被害軽減ブレーキなども搭載されているため、安全性能も高い車になっている。
マツダ『MAZDA2』運転しやすい環境を備えたコンパクトカー
運転のしやすい車を希望する高齢者にはMAZDA2を推したい。どのグレードでも安全性能が標準装備になっているのがポイントだ。
- 歩行者検知式自動ブレーキを搭載している
- 高側方車両接近警報が搭載
- 駐車場からの後退時に接近する車両に対する警報
などのような安全性能が全グレードで標準装備になっている。視野が狭くなっている高齢者には嬉しい機能だろう。またこのグレードの車にしては珍しく、オルガン式のペダルを採用しているのもポイントだ。
車を買い替える時に今の車をラクに売るなら”車一括査定”
高齢者の車買い替えで面倒なのが、今の車を売ることだろう。少しでも高く売りたいが、できるだけ手間をかけたくないはずだ。そうした時には車一括査定を使うといいだろう。
- 複数の買取店に査定の見積もりを依頼できる
- 業者同士を競合させられる
- 買い叩かれるリスクを低減できる
といった特徴を持っているからだ。手軽に利用できる無料サービスなので、買取額をアップしたいのなら利用するのをおすすめしておく。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2024年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
高齢者の車買い替えでおすすめできる車種についての情報を紹介してみた。高齢者の車買い替えでは、やはり安全性能や維持費の面を優先した車がおすすめになる。そうした点を考慮して車を選ぶといいだろう。
特にブレーキとアクセルの踏み間違い事故が怖いので、衝突被害軽減ブレーキなどがついている車が必須だろう。
他にも身体が不自由な場合は、低床フロアや電動スライドドアなどの乗降しやすい車がおすすめになる。