新車・中古車を問わずに車を購入すれば、納車日が1つのイベントになるだろう。そもそも車は高い買い物になるため、それだけ納車日を楽しみにする人が多い。この納車日をせっかくだからとこだわる人がいる。
端的に伝えれば、縁起の良い日に納車してもらおうということだ。それによく使われているのが、六曜という暦注になる。ここでは六曜やそれに似た納車をするのに、縁起の良い日について確認していこう。
縁起が良い納車日「お日柄・六曜」について
納車をする時にせっかくだから縁起の良い日にしたいという人は多い。この縁起の良い日とはどういうものだろうか。個人個人に縁起の良い日はあるだろうが、一般的には六曜がよく使われている。
六曜とはカレンダーに記載されているもので、結婚をするのなら大安の日が良いという話のもとになるものだ。
- 大安
- 友引
- 先勝
- 先負
- 赤口
- 仏滅
などの種類があり、これらの中から吉日を選んで納車日に選ぶ人が多いのだ。
カレンダーの大安や仏滅など「六曜(ろくよう)」とは何?
現代の日本でも縁起が良いかどうかを判断するのに、六曜がよく使われている。これは暦注というもので、暦に記載する吉兆判断のことだ。
- 陰陽五行説
- 十干十二支
などを用いたもので、カレンダーに小さく記載されているので見たことがあるという人も多いだろう。飽くまでも俗説なのだが六曜の起源は、三国志で有名な諸葛孔明であるとする説ものもある。
六曜はカレンダーでどう決まる?
では六曜はどのようなルールでカレンダーに記載されているのだろうか。基本的なものとしては以下の通りだ。
- 先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の順で繰り返し記載される
- 旧暦の毎月1日は固定されている
- 1月・7月が先勝
- 2月・8月が友引
- 3月・9月が先負
- 4月・10月が仏滅
- 5月・11月が大安
- 6月・12月は赤口
ただし旧暦と新暦が対応しないことも多く、現在のカレンダー上では急に途切れたりすることがある。
大安(たいあん、だいあん):納車日に人気
車の納車日で最も縁起が良いとされるのが大安になる。先述したが結婚式は大安といったイメージからか、一般的には六曜の中で吉日であると考えられている。そのため納車日としても高い人気があるのだ。
しかしもともとの意味としては、特に害のない日となる。特別な吉日ではないのだが、害のない日なので時間の長い行事に向いているとされるのだ。そのため結婚式が良いと言われている。
そもそも納車日はイベントだといっても、通常は自宅にまで車を運んできてくれるだけである。
そのため特別に時間がかかるものでもないのだ。ただ吉日というイメージがあるため、縁起が良い日として納車日に指定されることが多い。
友引(ともびき、ゆういん):「大安の次に良いお日柄」とされている
大安の次に縁起が良い日とされるのが友引だ。友引はその字のとおりに、友人を引き込むといった意味を持っている。そのため結婚式にも向いているとされるのだ。逆に葬式などには向かない日だと言える。
- 朝は縁起が良い
- 昼は凶
- 夕方は縁起が良い
といった時間帯による吉凶がある。この点を考慮するのなら、友引を納車日とした場合は朝か夕方に納車してもらうといいだろう。大安の次に人気が高い納車日なので、早めに相談しておく方がいい。
大安ほどではないが、納車日として選ばれることが多いため、ギリギリのタイミングだと既に埋まっている可能性も高い。その場合は別日にするしかないだろう。
先勝(せんしょう、せんかち、さきかち):大安→友引の次の納車日候補
先勝も納車には縁起が良い日とされている。順番としては大安・友引の次に良いと考えられる。意味としては漢字からも予測できるが、なるべく先回りして行動することが良い日となるのだ。
- 午前中は縁起が良い
- 午後は縁起が悪い
という形になっているので、先勝を納車日とするのなら縁起の良い午前中を指定するといいだろう。午後しか空いていないと言われた場合は、別日にするのも方法の1つだ。
納車日としては吉日になるのが、この先勝までになる。そのため納車日に指定されることが多いのだ。縁起の良い日に納車して欲しいのなら、先勝・友引・大安の3つから選ぶようにしておきたい。
先負(せんぷ、せんぶ、せんまけ、さきまけ)
先負についても解説していこう。先勝と似たような漢字が使われていることから、午前中は縁起が悪く午後から縁起が良くなると考える人も多い。しかし先負は午後からも、特に縁起が良い日ではないのである。
- 平常を装うことで吉という日
- 意味合い的には何事も起こらないように過ごす日となる
上記のような理由があるので、特に吉日とはならないのだ。そのため納車日として縁起が良いかというと、どちらでもないと言えるだろう。特に悪いわけではないのだが、逆に吉日でもないという形だ。
逆に考えると、大安や友引、先勝に納車日が集まってしまいがちなので、敢えて先負を選ぶことで自分の希望通りの時間帯や、希望通りの日を選べる可能性が高いだろう。
赤口(しゃっこう、しゃっく、じゃっく、じゃっこう、せきぐち)
納車日に向いていない日の1つが赤口になる。古くから魔物がいるとされる時間帯が丑寅だ。この丑寅の時間帯が一日続くとされるのが赤口になる。
- すべてが消滅する日とも言われる
- 正午だけは吉
といった特徴を持っている日だ。六曜において最も縁起が悪いのは仏滅だと考える人が多い。しかし赤口も仏滅と同じかそれ以上に縁起が悪い日だと考えて良いだろう。
そのため納車日が選べずに、希望する日が赤口しかないという場合以外は別日に納車してもらう方がいいだろう。ちなみに正午だけは吉となるのだが、正午に納車というのも難しいはずだ。
そのためできるだけ納車日からは外した方がいい日だと言える。
仏滅(ぶつめつ):納車日として避けられがち
六曜の中で最も納車日として避けられているのが仏滅になる。漢字のイメージからしても、仏が滅びると書くのでイメージが良くない。実際の意味は物が終わる日というものになる。
- 葬式や人との別れには吉日
- 祝い事には向いていない
物が滅びるという意味合いから、悪縁を切るという方にも考えられる。そのため葬式や人との別れには良い日だとされるのだ。逆に祝い事には向かないので、納車日としては避けられている。
ただ納車日として避けられているので、逆に都合がつきやすい日でもあるのだ。あまりこうした吉凶占いに興味がない人なら、逆に納車してもらいやすい日になっているのを覚えておくといいだろう。
SNSをチェック!現代人は納車日の縁起を気にしない人も多い
最近ではカレンダーに六曜が記載されているのを知っていても、そもそも何の意味があるのという人も多い。意味がわからないので、大安・友引・先勝といった吉日にこだわらない人も増えているそうだ。
飽くまでも暦注として、陰陽五行説や十干十二支をベースにした吉凶占いのようなものが六曜になる。
そのため別に気にしないのなら、最短で都合のつく日を選ぶケースが増えている。実際にSNSを見ても、気にしないという人が多い。
その他に納車日として縁起の良い日
カレンダーにある六曜から吉日として、納車日を選ぶ人が多い。しかし縁起の良い日というのは、別に六曜に限ったものではないのだ。他にも縁起が良いとされる日が幾つかあるので紹介しておこう。
「天赦日(てんしゃにち、てんしゃび)」とは?
年に数回しかない吉日とされるのが天赦日になる。神々が天に昇って、万物の罪を赦す日という意味合いがあるからだ。そのため様々なことを行なうのに良い日だとされている。
- 結婚式など
- 車の納車
- 宝くじの購入
- 投資や出資
- 引越し
などが代表的なものだろう。
要するに物事をこれからスタートさせるというのに、もってこいの日となっている。ただ天赦日は年に数日しかないので、なかなか納車日に指定するのが難しいだろう。
そのためあらかじめ天赦日を調べておいて、近づいてきたら車を購入するといった方法をとるといい。
ただこの場合は納車日に合わせての購入になるので、必要な時に購入して偶然天赦日に近かったという方が縁起が良いかもしれない。
「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」とは?
天赦日よりもハードルの低い吉日となるのが、一粒万倍日だろう。月に4回~6回程度あるのでチャンスは大きい。一粒万倍日は籾を一粒まけば、万倍の稲穂になるという意味を持っている。
- 何事を始めるにも良い
- 種まき
- 車の納車
- 結婚
- 財布を買い替える
などのようなケースに向いている日だろう。月に4回~6回あるということから、意外とこの日を納車日にするのは簡単だ。タイミングが良ければ、大安と重なるようなケースもあるだろう。
そうした日については納車日としてかなり高い人気がある。
「甲子の日(きのえねのひ)」とは?
甲子の日というのは十干十二支によるものだ。十干十二支の組み合わせで60日に1回の周期の最初の日となっている。物事の始まりを意味することから、縁起の良い日とされるのだ。
車の納車にも縁起の良い日だが、他にも金運や財運にとっての吉日とも言われている。そのため財布を新調したり、長期の投資などを始めるのにも良い日になる。
他の吉日とも重なることが多いので、チャンスがあれば納車日に指定するといいだろう。
新車が納車されたらやること
ここまで納車日に縁起の良い日について紹介してきたが、納車されたらしておきたいことについても触れておこう。意外とすることが多いので、しっかりと確認しておきたい。
特に新車の場合は、ここでしかチェックできないので注意しよう。
【ポイント①】キズや凹みなど車両状態を点検する
先ずは新車が納車されたら、車体に傷や凹みがないか確認しておこう。
後になって自分に覚えがない傷があっても、納車後ならそれは自己責任になる。だからこそ最初にきっちりと確認をとっておく必要がある。
【ポイント②】装備やオプション品をチェックする
納車された車の外装をチェックし終わったら、次に装備やオプションが注文通りになっているのか見ておこう。
注文書を見ながらチェックすることで、抜けがなくなるだろう。きちんとされていて当たり前なのだが、やはりチェックはしておくべきだ。
【ポイント③】書類が揃っている確認する
外装と装備などのチェックが終わったら、最後に書類を確認しておきたい。
- 車検証
- 車庫証明
- 自賠責保険証
- リサイクル券
といった必須の書類が揃っているのかは見ておくべきだ。また取り扱い説明書やサービスブックなどの付属品があるのかも調べよう。
まとめ
車の納車日に縁起の良い日について調べてみた。最近では若い人を中心に縁起の良いを気にしない人もいる。しかし昔からの習慣で気にする人も多いだろう。この縁起の良い悪いに使われているのが六曜になる。
カレンダーに記載されている吉凶を占うものだ。大安・友引・先勝の順で納車には縁起が良い日だとされている。
他方で赤口・仏滅は納車を避けた方がいいだろう。六曜では縁起の悪い日だとされるからだ。