車を購入する時に、絶対に行うべきなのが試乗チェックである。新車の場合は実際の納品車両とは違うが、それでも運転席に座った感じや走りによって運転操作の感覚を実感しておくのは大事である。

そして中古車購入だが、その他にも試乗をして確認しておかなければならない事がいくつかあるのだ。それは購入予定車自体の状態である。

走りの安定性にエンジンの状態や回り具合、ハンドル操作の感じと足回りの異常、それに走行中に発する異音にも注意を注ぐ必要がある。

試乗をしておいたほうがいい

運転中

試乗をして、故障個所や不具合や問題点のあるなしを確認しておかないと、大きな後悔をするかもしれないのだ。

ただし、中古車店によっては試乗を嫌がる場合もある。また車によって試乗OKと試乗NGの区別をしている店舗もあるのだ。この様な接客態度ではお客さんを大事にしていない可能性があり、なるべくなら避ける方が良いだろう。

試乗されては困る様な欠陥車を置いているケースもある。高額な買い物をする以上は納得の上で購入するのがセオリーで、試乗ができない車をわざわざ買う様な冒険はおすすめできない。

ここでは試乗する時のチェックポイントを詳しくまとめておく事とする。今後中古車を購入する予定の方は是非参考にしてほしい。

中古車の購入前にチェックするポイント

チェックリスト

中古車の購入では、まず店舗内でできる内装チェックがポイントとなる。だがこの時は隣に販売店のスタッフがいる事、あるいは他のお客さんも興味本位で見学しているかもしれないのだ。

そういった周囲の視線を受けると、購入者はつい上がってしまったり、気前の良い振りをしてしまい勝ちである。つまり見るべきポイントをちゃんと査定出来ていないうちに済ませてしまう事があるのだ。

特に内装・インテリアの細かなチェックは見落としが多くなってしまう。サッと見て気が付かないレベルの欠損であれば問題ないと思うかもしれないが、実際は乗っているうちに変に気になってしまうのがオーナーの性である。

そこで購入前のチェックで見ておくべき内装のポイントを紹介する。メモに取っておいてでも実行する様におすすめする。

メーター不正・改ざん

車のメーター3

中古車の価格を決める査定では走行距離と年式がベースとなるために、業者によってはメーターを不正に改ざんして販売するケースがある。

最近はオークションなどでチェックが厳しくなっているので、件数自体は減少しているが、それでも走行距離を少なくする不正は往々に見られるのだ。

この悪事を見抜くのはちょっと一般ユーザーでは無理かもしれないので、大よその走行距離を年式と車の状態を見て判断するぐらいしか方法はないだろう。また試乗してみて、エンジンの回り方や駆動系のスムーズさから判断する事になる。

不安のある方は中古車販売店や販売業者の信用性をチェックすると良い。この場合にネットの口コミなどが役に立つかも知れない。

エアコン

運転中

中古車ではエアコンが故障しているとか、冷却ガスが完全に抜けているといった状態になっている事が多々ある。

そこで冷却ガスが抜けている場合は自分でボンベを購入して補充するだけで済むが、故障をしているならばかなりの修理費が掛かってくるので、先に販売スタッフにクレームをつけるべきだろう。

また暖房が壊れている事もある。この主な原因にはラジエーター水の循環異常や漏水があって、必ず試乗時に確かめておくべきだ。

ルームランプ

雪とベンツ

車内装備ではルームランプのチェックを必ずすべきである。天井のルームランプでも、幾パターンかに分かれて光る様になっていて、全てのパターンでスイッチを入れてみる方が良いのだ。

それでランプが切れているようならば、ちゃんと店舗スタッフの方にクレームをつけて直してもらう事をおすすめする。

またルームランプは後部座席の下の方やバゲージスペースなど複数付いていて、ちゃんと機能しないと不便なモノである。単にランプが切れているだけならいいのだが、配線やリレーがダメになっているケースもあるので要注意だ。

運転席のすわり心地

運転

運転席は最も乗り降りの頻度が多い座席なので、中古車のシートの状態をしっかりとチェックすべきポイントだ。

万人向けに造られてはいるが、体形や体のサイズによってはフィット感が不十分な事はよくある。それにシートが劣化してクッションが悪いとすわり心地は低下する。

またシート位置やリクライニングの度合いが合っていないと、長距離ドライブに出る時に疲れてしまったり、運転し難くて安全運転に支障が出てしまうかもしれないだろう。

助手席・後部座席のすわり心地

運転中

シートに関しては、助手席や後部座席も実際に座って、そのすわり心地をチェックするべきだ。特に年式の古い中古車はクッションが弱くなっている場合があり、長時間座っていると疲れてしまう事がある。

またシート生地が破れていたり損傷していないか、カバーをめくって確かめるぐらいが良いだろう。

この様に念入りにチェックをして、それで状態が気に入らなければ選ぶべきではないし、もし購入するにしても値引き交渉の材料にするべきだろう。

カーナビ・オーディオ・ETCなどの装備品

運転席

カーナビやオーディオは確実に作動するか、エンジンをかけてみてチェックするべきである。特にカーナビがちょっとでも誤作動する様ならば、それは付いている価値が全くないと考えた方が良い。

またオーディオの場合は、実際に音楽などを聞いてみた方が良い。走行中で音が割れたり飛んだりしないか、スピーカーは全て音が出ているかなどをチェックする。

他にもETCシステムやスマホ対応の機器などがあれば、実際に作動させてみる事が肝心である。

エンジンをかける

エンジン

実際にエンジンをかけて異音をチェックするのは大事だ。カラカラと音がしたり、回転にムラがある様に聞こえたら欠陥車の可能性もあるだろう。

また年式が古かったり事故車の場合は、アイドリング時の振動が強く出る事がある。その様な場合はエンジンだけでなく、タイミングベルトの劣化やファンの回転部分に損傷があるなどの故障も考えられるのだ。

とにかく運転席に座ってドアを閉め、エンジンを掛けてじっと耳を澄ましてみると問題が見えてくる事がある。

中古車の購入前にチェックするポイント「外装」

タブレットを使う男性

多くの中古車購入者は、『自分は外装チェックに余念がない』と思っているかもしれない。細かなキズやヘコミも見逃さず、事故の跡だってちゃんと見ていると思っているかもしれないのだ。

でも、実際はかなりの見落としをしている事が多いのだ。その証拠は国民消費者センターに寄せられる相談内容を確認するとよく分かる。特に事故歴を見誤ってしまい、購入後に見落とした欠陥から故障に至るケースもあるくらいなのだ。

車体の外装チェックを丁寧に行うと、実は隠されていた事故の跡も修理の跡も見えてくるもの。ここではそういった外装チェックのポイントを幾つか紹介するので参考にしてみて欲しい。

前面

セカンドカー

フロントグリルにはヘッドランプシステムとバンパーがメインで、まず損傷がないかどうかをしっかりと見る。軽い衝突事故でバンパーごと取り替えていても、微妙な色の劣化具合いで見分けがつく事もあるのだ。

そしてランプの状態もチェックするべきで、カバーが割れていたりヒビが入っているなら交換をしてもらうと良い。またカバーが曇っている場合も同様で、夜の安全走行には欠かせない部分である。

また車の下面を覗いてオイルとラジエーター水の漏れを必ずチェックする事も忘れない様にしよう。

ボディの傷や凹み

車

ボディ―のキズやヘコミを見るコツは、光の反射を見るのが一番である。つまり顔をボディにくっつけて、真横から舐める様に表面を見ると良いのだ。

キズがあれば白い線となって見えるし、凹んだところもすぐに見分けられるので試してみてほしい。

小さな傷・凹みであればタッチペンや吸出しで簡単に補修できる。見つけた場合は値引きで対応し、後は自分で直すと良いだろう。しかし大きな傷がある場合なら無理して購入する事は無い。板金塗装費が10万円単位になってしまう事を知っておこう。

足回り

ランドクルーザー

足回りで見るべきところは、実はタイヤの回転である。ちょっとでも歪んで回っている場合は、事故車と考えてほぼ間違いがない。また止まっている状態でハの字の開き具合も見ておくべきだ。

それからサスペンションの効き具合も確かめよう。この点は試乗時のコーナーリングで確かめるのが適切だ。またタイヤの溝が減りすぎているならば取り替えてもらえば良いし、ホイールをオプションで取り替えるのも購入時が便利である。

フロントと足回りは駆動系の要なので、オイル漏れは徹底してチェックしよう。

意外と忘れがちなヘッドライトのチェック

フロントカー

安全走行の面では、全てのライトの点灯チェックを行う事が肝心である。基本的に中古車をチェックするのは明るい日中なので、ライトの事は忘れてしまう方がたいへんに多いのだ。

特にヘッドライト部分は多数のライトが集合しているので、全てのスイッチを入れて全面チェックをしておかなければならない。

ちなみにヘッドランプは単体でもかなり高額である。後で交換するとなれば余計な出費になるのだ。そこで切れかかっている状態であれば取り替えてもらうべきである。

それから後部のウインカーとブレーキランプは要注意で、運転席からでは見る事ができない為、スタッフの方に点灯してもらうと良いだろう。ポイントは必ず自分で目視確認をする事だ。

試乗の際に確認すること

タブレットを使う男性

中古車を購入する場合に、試乗を十分に行わないで購入する方もいるだろう。でも、それははっきりと言ってNGである。

その理由は明確で、どんな車でも実際に乗ってみないと自分に合っているかどうかが分からないし、特に中古車であれば程度・状態・走りの良し・悪しを確かめる事もできないからだ。

つまり内装・外装を丁寧に見ただけでは分からない、本当の素顔を見る唯一のチャンスという事である。ここでは試乗をする上でのチェックポイントをいくつか紹介していこう。

乗り心地

駐車場にとめてある車

中古車の場合はサスペンションの劣化が進んでいる事がよくある。そこで試乗中はクッションの感じを確かめながら走ると良いだろう。

特にコーナーリングの時は重要で、外側に大きく振られるとか、その後の戻り方が早すぎる様ならサスペンションの交換が必要になるかもしれない。

またちょっと急発進・急停車を試してみると、サスペンションの効き方がよく分かるようになる。それで不具合があればスタッフにクレームをつける事もポイントである。

視野の確認

運転

試乗で気になるのが、フロントガラスごしに見える視界である。運転中の視界が悪いと安全運転がし難くなり、運転時のストレスもけっこう溜まるものだ。それではドライブがちっとも楽しくないと感じるだろう。

またサイドミラーやバックミラーも同時に見やすいかどうかをチェックしよう

いくらシートポジションを調整してもベストのドライビングポジションが得られないならば、別の車を選ぶ様にするべきだろう。

ハンドリング

新古車

実際に試乗していろいろな車のハンドリングを確かめてみると、車種によってパワーステアリングシステムの効き方が違う事に気が付くはずだ。

例えばスポ―ティな車種であればクイックリーな反応になっていて遊びが少ないし、大型のミニバン当たりではやや重めのハンドリングで、しかも遊びが大きいのでゆったりと運転ができる様になっている。

これは走りのテイストに関わる部分で、自分がどの様な走り方をするかで選択肢が変わってくるものだ。

走行時の進み方&ブレーキのかかり具合

宮崎県

安全走行の要は何と言ってもブレーキシステムにある。良い車の条件としては、スムーズに走る走行性能と、同時に減速・停車能力がポイントとなるのだ。これを試乗時にちゃんとチェックしておく事は肝心である。

この点で中古車は要注意で、ブレーキの利きが悪くなっている車両が販売されている事が多々ある。もちろんブレーキオイルやブレーキシューを交換するだけで済む場合が多いが、根本的にブレーキの状態が悪化している場合もあるので要注意である。

シフト・ギア・ミッション

カーショップ

試乗中でなければ確認できないのがシフトギアの調子であり、ミッション系の状態である。

マニュアル車ではシフトレバーのスムーズな動きがポイントとなるし、オートマチック車でも自動変速時の走りがスムーズかどうかを見るのは大事だ。

それで、もしギアの入りに不自然さがある場合、ミッション部分のギアそのものが劣化しているか、損傷している可能性がある。その場合の修理費はかなり高額になるので、購入を控える方が良いだろう。

ウインカー&ワイパーの動き

銀色の車

走行中にウインカーをチェックするのも大事だ。左右のウインカーの動きを見て、もし点滅が早くなっていればランプ切れやリレーの異常が考えられるだろう。その際は店舗スタッフの方にクレームをつけるべきだ。

また雨が降っていなくても、ウォッシャー液を出してワイパーを動かす様にすると良いだろう。キレイに拭き取らない時はゴムの交換が必要だし、動きがおかしい時は修繕してもらう必要がある。

ウインカーもワイパーも安全走行には肝心な部分で、正常に働くかを確認するのは大事だ。

定期点検整備記録簿(整備手帳)を確認する

査定シート

中古車は全て車ごとにコンディションが異なるので、購入前には過去のメンテナンス状況からコンディションを確認しておく事が必要だ。その手段としては定期点検整備記録簿(整備手帳)のチェックが有効となる。

整備手帳には定期点検の際の作業記録が残されている。エンジンオイルやエレメントの交換時期や修理記録がきちんと記入されている車はメンテナンス状態が良好である目安となる。

もちろん、メンテナンスの内容を確認しなければいけないのは言うまでもないだろう。点検や消耗品の交換ローテーションの間隔が長い場合は、その分だけ車の状態に不安が出てくるので、そういった中古車を敬遠するのも一つの判断になる。

また悪徳な中古車販売業者がメーター改ざんしても、それを暴く手段となる。それはオイル交換などの時に日付けと走行距離を記入するからである。しかも記入者はディーラーや整備工場のスタッフで、嘘が入る余地がまずない点もポイントだ。

これらが整備手帳が重要視される理由である。それで中古車購入時にはまず整備手帳をサッとチェックしてみると良いだろう。点検整備をしっかりと受けてきた車両であれば、車の状態もそれなりに良好であると判断できる。

事故車・修復歴車・水没車でないか確認する

相談

平成27年の自動車検査登録情報協会の調査では、オートオークションに出品されている中古車のうち、全体の10%が事故車・走行距離不明車というデータがある。

この数字を見ると、かなりの確率で事故車や過剰走行車が売買されている事が分かるだろう。つまり中古車を選ぶ際には事故車・大きな修理履歴のある車両を掴まされる確率が高いという事だ。

事故車のチェック方法として、エンジンルームを空けて、ボディ―の内側を覗いて見るのが有効だ。外装はキレイに板金塗装を施しても、内側までには手が回らない事も多いので修理跡が見つかる事がある。

ボディ―のラインを正確に辿ってみると、ほんのわずかなズレやゆがみが見える事もある。つまりそれは、事故によって車体が若干歪んだ跡という事だ。そしてこういった修理跡を発見して、それでも説明内容に事故歴を公表していない販売店は避けた方が良い。

また雨の多い日本では、水没車の存在も決して少なくない。これも床のカーペットをめくったり、車体の下をのぞき込んで発見できるので、購入前に行っておきたい。

正直な販売店では修復歴等を明確にして、その分だけ価格を下げて販売をする。しかし悪徳業者は、そのデメリットを隠ぺいして、だまして売ろうとするので注意すべきである。

まとめ

メモ

中古車の購入に関しては、購入者側が注意を怠る事で、大きな損失を被る可能性がある事を知っておくべきだろう。そういったトラブル例は毎年たくさんあって、日本中古車販売連合協会などのデータで実態を確認する事ができる。

最近はオートオークションでも事故車や水没車の事実を隠ぺいして出品される犯罪行為が頻繁していて、もちろん取り締まりは強化されているのだが、一向になくなる気配は見えないのだ。

つまり中古車を購入する方は、ある程度自己防衛を考えておかないとトラブルに巻き込まれてしまうかも知れないという事になる。

ただし一般的にはそういった詐欺行為に遭う事は少なく、それよりも小さな損を被るケースに注意を向ける事が大事になってくる。

中古車販売業者は少しでも高く売りたいという気持ちから、小さな不具合をそのままにして販売するために、お客さんから質問が無い時は説明しないというケースもあるのだ。

そこで中古車購入者は、幾つかのチェックポイントを知っておく事が肝心だ。事前のチェックで不備を発見したら、それをクレームにして、価格交渉をするなり、購入を辞める事ができるだろう。

中古車とはいえ高額商品である。それだけに損のない、失敗しないクルマ選びを心がけて購入したいものだ。