車買取業者に連絡して即日査定、現金払いということは可能なのだろうか。
結論から言えば可能である。
- 即日現金化に対応する業者を探す必要がある
- 買取業者選びは慎重に決める
多くの買取業者が査定後一日ないしは数日経過後に買取金を支払うのが一般的だ。本文では即日現金化が可能な大手5社を紹介している。
即日現金化のデメリットは買取額が低くなりやすいことだ。そのため少しでも高く売れる業者を選ばなければ大きな損失になるおそれもある。
多くの買取査定業者が振込みまでかかる日数
車買取業者に愛車を査定してもらう場合、現金が手に入るまでにどれくらいの日数がかかるか知っているだろうか。
車買取業者のホームページをチェックしてみると、大手の買取業者は軒並み後日現金振り込みというケースが多いことに気づくことだろう。なぜ即日現金手渡しは難しいのだろうか。それには訳がある。
一般的に車の売買には多額の現金授受が関係するからである。仮に1日に5台の車を買い取ったとしよう。1台当たり150万円の値が付いた場合、売買金額はなんと750万円もの金額になる。
もちろんこれだけの現金を金庫に保管しておき、その場で支払うということも不可能ではないが、セキュリティ上の関係で遠慮されてしまうケースが多いのが実情である。
コンビニ強盗事件などのニュースを見るとわかるように、強盗の被害にあうのは常時現金が保管されている店舗または会社である。仮に車買取業者が多額の現金を保管している場合、強盗の被害にあう可能性が高くなる。
しかも一日にどのくらいの契約が成立するかが予測ができないため、まとまったお金を置いておく事は現実的ではない。そのため早くても翌日、もしくは1~2週間以内に振り込むのが一般的なのである。
覚えておいてほしいのは、即日現金手渡し可能な買取業者は少数派、いわゆるマイノリティであるということだ。
現金化するにはどうすれば一番早いのか?3つのポイントを押さえておく
どうすれば即日現金車買取が可能なのだろうか。
即日現金買取可能な業者にターゲットを絞り込めばよいというのは言うまでもないが、状況次第では即日現金車買取可能な業者でもすぐにお金が手渡されるとは限らないことを覚えておいていただきたい。
できるだけスピーディかつ確実に現金を受け取るためにも、次の3つのポイントを押さえておこう。
この3点は即日車現金買取に必要な条件である。
車のクリーニングは必要ないという人もいるが、きれいにしておくかどうかで買取価格が変わることを忘れてはいけない。汚れているか否かで買取価格が数万円以上も変わるケースさえあるのだ。
それでは上記3つのポイントを詳しく解説しよう。
【ポイント1】まずは即日現金化している中古車買取業者を探す
即日現金車買取を利用するためには、実施している店舗を探さなければいけない。大手買取業者の多くが査定後数日ないしは1週間以内に買取金額を振り込むようにしているからだ。
つまり大手だから現金買取を即日でしてもらえると考えないようにしてほしい。
そこでまずは即日車現金買取を実施している業者を探す方法を知っておくようにしたい。即日車現金買取を実施している2018年1月現在の大手買取業者は以下の通りである。
テレビコマーシャルなどで自社を大々的に宣伝している買取業者が少ないことに気づいた人も多いはずだ。基本的にはこの5社に絞り込んで愛車の査定、買取をするのが王道である。
1.カーネクスト
即日車買取&現金払いを狙うのにお勧めしたいのがカーネクストである。
カーネクストのホームページを見ると、廃車買取専門店を強調しているため、愛車を高く買い取ってもらえないのでは、と不安になってしまうかもしれないが、そこは安心してもらいたい。
カーネクストは廃車だけではなく過走行車や登録年数10年超の車買取も積極的に行っているが、もちろん一般の車も買い取ってくれる車買取業者である。
カーネクストがお勧めの理由は、日本国内はもとより、海外にも販路があることである。
海外における日本車の評価は非常に高いため、日本国内でほとんど値が付かなかい車でも、海外では10倍、20倍の値段が付くことも珍しいことではない。
例えば査定時に10000円しかつかないといわれた15年落ちのカローラに20万円の高額査定が付いた事例もあるほどだ。実例を知ると、高値買取に対する期待が高まるに違いない。
カーネクストでは基本的に買取金額を口座振り込みで支払うのだが、希望に応じて現金払いも選択できるようになっている。
愛車買取査定を依頼する場合には、自分の希望を伝えるようにしよう。手続きを確実に行うためにも、必要書類の用意は忘れずにしてもらいたい。
2.ソッキン王(書類準備と車両引き換え時に支払い)
即日車買取 現金支払い可能な買取業者の中でも注目を集めているのがソッキン王だ。
対応地域は全国どこでも可能で、車売却時の名義変更や税金の還付などの手続きをすべて代行してくれるため、初心者でも気軽に利用しやすい。
即日車買取現金支払いには条件があるものの、条件さえ満たしていればすぐに現金が手に入るため、すぐにでもお金が必要な場合にお勧めの買取業者である。
即日現金支払いを希望する場合に、事前に用意しておきたい書類は、
- 運転免許証
- 車検証
- 自賠責保険証明書
- 納税証明書
- 委任状
- 譲渡証明書
- 印鑑証明
- 実印
書類の準備が整えば、あとは査定日に査定士によるチェックを受けるだけで完了する。
ホームページには買取金額が後日銀行振り込みと説明されているが、現金払いも可能なので直接確かめておくとよいだろう。
別の条件として買取金の支払いが車両引き渡しとの交換条件になっているため、検査当日すぐに手放せるように準備を整えておく必要がある。
3.カーセブン(書類が揃ったら入金)
カーセブンは大手買取業者の中でも堅実な経営が評価を得ている企業である。カーセブンは大手企業の中でも珍しく即日車買取現金払いを提供している買取業者として定評がある。
カーセブンの強みは、買い取った車をオークションに回さずに自社のネットワークで販売する方法を採用していることだろう。
オークション経由で車を売却する場合、中間業者がいくつも入り込む形になるため経費が発生してしまうが、カーセブンは加盟店内で買取、売却を一律で実施できるため、中間マージンが発生しない。
つまりより高く愛車を売りたい場合にお勧めの業者である。
カーセブンで即日現金車買取および現金支払いサービスを利用するためには、事前の書類準備が条件である。
譲渡証明書や委任状、印鑑証明などの必要書類を整えておくことで、すぐに売却代金が手に入るのが魅力だ。
すでに車売却の経験がある人なら、問題なく売却ができるが、初心者でもスムーズかつスピーディに手続きができるよう、スタッフが事前に必要書類の準備をサポートしてくれるため、安心して利用できるのが大きな特徴である。
一括査定にも対応している業者なので、査定先の一つとしてぜひともチョイスしておきたい買取業者と言える。
4.タウ(書類が揃えば即入金)
事故車や故障車を高値現金買取してくれるのがタウだ。タウは事故車買い取り実績国内1位という輝かしい実績を有する買取業者である。事故車や故障車はもちろん、今乗っている愛車も高値で買い取ってくれる。
タウは数少ない即日現金車買取業者の一つで、愛車を少しでも高く売却したい場合には候補に入れておきたいと思うに違いない。
タウは国内だけでなく海外への販売ルートを持っている買取業者で、日本ではなかなか査定がつかない車でも、高値買取が可能である。
タウは出張査定も実施しているため、全国どこでもプロの査定士による愛車査定が可能で、しかも電話で買取概算額を教えてくれるので、自分の愛車がいくらくらいで売れるかをあらかじめ把握できるというメリットもある。
つまり、概算見積もりを聞いてから、査定をするかどうかを判断することも可能なのだ。
査定後の買取金は銀行振り込みに加えて、現金による支払いも選択できる。もし即日車買取現金支払いを希望する場合には、すべての書類をあらかじめ準備しておくことをお勧めする。
書類に不備があると即日買取現金払いができなくなるからだ。即日現金払いを希望する場合は、あらかじめ担当者に連絡をしておこう。
5.ラビット(手続き完了後)
「車売るならラビット」のフレーズで知られているのが車買取のラビットだ。ラビットは大手買取業者の一角で取引台数、取引額ともに他社に引けを取らない実績を有する企業である。
ラビットで車買取査定を依頼し、即日で現金払いをしてもらうのは可能なのだろうか。ラビットはガリバー同様、査定後に銀行振り込みによる買取金支払いを実施しているため、即日現金払いを期待することはできない。
そのため、候補から外してしまうという人もいるのは否めないのが実情である。ただし愛車査定と高額買取には定評があるため、即日でなくても大丈夫というオーナーには向いているといえるだろう。
即日現金車買取を実施しない理由としては、キャッシュフローの透明性が関係している。大手買取業者は金銭授受の流れを透明化する必要があり、不正などが一切行われないようにするための措置として銀行振り込みを実施しているのだ。
ラビットで査定した場合に、現金が振り込まれるまでの時間は最長で1週間程度だが、書類等の不備がなければ数日で対応してもらうことも可能である。
その場合には、査定士にできるだけ早く回答と支払手続きをしてもらいたいという希望を伝えるようにしよう。
【編集部おすすめ】即日現金の業者が参加しているカーセンサー
カーセンサーは即日現金化できる多数の業者が参加している買取査定サービスだ。
即日現金化という売主にとって足元を見られやすい条件がある中、カーセンサーなら業者同士が価格交渉で争う状況になるため、即日でも高く売ることが可能になる。
少しでも早く、そして高値で愛車を売りたいならカーセンサーはおすすめだ。
即日現金化する2つの「注意点」
車買取即日現金化は、愛車の査定後速やかに現金が手に入るというメリットがある反面、通常の査定と比較するとデメリットもあるのが実情だ。
買取業者が現金をすぐに支払うためには、あらかじめある程度の予算を立てて用意しておくことが必要になるからである。
つまり査定を依頼する我々も即日車買取現金払いを選択する場合には、買取金額の減少などのリスクを覚悟しておかなければならない。
買取業者が高値査定を出せる理由として、自社のネットワークもしくは国内および海外のルートで需要があるかどうかを入念に調査することが挙げられる。
即日買取の場合、必要なプロセスが踏めないため、どうしても査定額が低くなってしまいがちなのだ。
【注意点1】査定額が低めに出る可能性が高い
即日現金車買取のデメリットの一つが買取価格の低さである。これはどの業者にも共通するため、あらかじめ了解したうえで買取査定に臨んでほしい。
買取価格が低くなる理由として、即日現金払いにかかる手間が挙げられる。
買取業者は買取金額をすぐに用意する必要があるため、ある程度まとまったお金を用意しておかなければいけない。それが数百万円に上ることさえある。
金額を確実に予測することは不可能なため、現金を持ち出すリスクを負いつつ買取査定に臨んでいるのだ。
査定士はリスクを踏まえて査定をするため、精神的な負担が大きくなる傾向が強く、しかも査定額に間違いは許されない。
つまり安全圏での査定になってしまうため、点数が最低ラインになる傾向が強くなるのである。
【注意点2】売却時に必要な書類を用意する
車買取即日現金払いを希望する場合、必ず覚えておいてほしいのが、書類の準備である。
あらかじめ用意しておく書類に1つでも不備があると、名義変更や譲渡手続きができなくなってしまうため、買取金額の即日支払いはアウトになってしまう。
用意しておきたい書類は次の通りである。
普通&軽自動車 売却時の必要書類一覧 |
|||
---|---|---|---|
書類 | 普通 | 軽自 | 備考 |
実印 | 〇 | – | |
認印 | – | 〇 | |
印鑑証明書 | 〇 | – | 発行後1ヶ月以内のもの×2通 |
自動車検査証 (車検証) |
〇 | 〇 | 現住所、氏名の確認が必要 軽自動車の方はこちら |
自賠責保険証明書 | 〇 | 〇 | 軽自動車の方はこちら |
自動車納税証明書 | 〇 | – | 有効期限の確認 |
軽自動車納税証明書 | – | 〇 | 有効期限の確認 |
振込口座情報 | 〇 | 〇 | |
リサイクル券 | 〇 | 〇 | |
住民票 | △ | △ | ※住所変更が一度の場合 |
戸籍の附票 または住民票の除票 |
△ | △ | ※住所変更が複数回あった場合 |
戸籍謄本 | △ | △ | ※結婚などで姓が変わっている場合 |
各買取店で作成する書類 (※準備必要なし) |
|||
書類 | 普通 | 軽自 | 備考 |
譲渡証明書 | 〇 | – | |
委任状 | 〇 | – | |
自動車検査証記入申請書 | – | 〇 |
必要書類について詳細が知りたい方は国土交通省のHPでも確認できる。事前に一読しておいた方がいいと思われる。
普通自動車の場合
即日車買取現金払いをスムーズに行うには査定までに必要書類を整えておくことが必要だ。
必要書類が一つでも足りないもしくは不備があると、即日現金払いができなくなるからだ。確実に手続きを進めるためにも、必要書類は必ず用意しておこう。
普通車を売却する場合、必要になる書類は次の通りである。
- 自動車検査証(車検証)
- 印鑑証明
- 自賠責保険証明書
- 自動車税納税証明書
- 実印
- リサイクル券
- 振込口座(現金払いの場合は不要)
譲渡証明書と委任状は通常、買取店が用意してくれるので必要はない。ただ、即日現金化に限定した場合、書類に不備がないように当日実印と印鑑証明は必ずセットで持参しよう。
以上の書類を査定時までに用意しておこう。注意が必要なのは車検証と印鑑証明書の住所が異なる場合である。
この場合、現住所を証明するため住民票が必要になる。住所変更が2回以上行われている場合は、戸籍謄本を用意して、住所の遷移を証明する必要がある。
軽自動車の場合
軽自動車を売却する場合、あらかじめ必要書類を用意して、確実に即日車買取現金払いをしてもらえるように準備しておく必要がある。
軽自動車は普通自動車よりも書類が少ないため、証明書類を用意するためにあちこちに出かける必要はほとんどないといえるだろう。
それでも証明書類がすべて整っていないと売却ができないので、書類があるかどうかチェックしておきたい。
軽自動車の売却に必要な書類は以下の通りである。
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 納税証明書
- 印鑑(実印でなくてもよい)
- リサイクル券(預託済みの場合)
- 口座情報(現金払いの場合は不要)
軽自動車の場合は印鑑証明が不要なため、住民票や戸籍謄本が不要な分、手続きは簡単だと言える。
早く売りたいのが業者にバレると足元を見られる
即日車買取現金払いが可能な買取店に査定を依頼することで、その場で現金が手に入るわけだが、売却する我々からすると、少しでも高く買い取ってほしいと思うものである。
どうしてもお金が必要な場合、そのような気持ちよりも、とにかく売れればよいという気持ちのほうが先行しがちになってしまい、後になんであんなに安く買いたたかれてしまったのだろう、と後悔してしまうこともある。
できれば気持ちよく売却をしたいものだが、どうしてそのようなことが起こるのだろうか。それは我々の気持ちの焦りがある。早く売却したいということを伝えると、査定士に足元を見られてしまう。
彼らは少しでも安く買い取って高く売りたいため、気持ちが焦っている顧客はカモになってしまうことがある。これは十分気を付けたい。
即日現金化するにしてもある程度の相場は把握する
即日車買取現金払いの買取業者に査定を依頼する場合でもできるだけ高値で愛車を売却したいと思うことだろう。しかしながら、即日現金払いの場合、査定価格はどうしても低くなってしまうのが実情だ。
なぜなら業者はその場で査定額を確定し、それに見合った現金を用意しておかなければいけないからである。減額分はいわば現金払い手数料と考えるとよいだろう。
それでも高く売りたいと思うのが本音ではないだろうか。その場合にお勧めするのが前もって相場をチェックすることである。
自分の愛車がいくらくらいで売れるかをある程度把握しておけば、買いたたかれそうになっても、相場を査定士に伝えることで買取価格をアップしてもらえる可能性がある。
一刻も早く車を売却し、高額査定を実現するなら業者選びは必須
車買取業者は査定士が査定基準に従って愛車の価値を判断するのだが、急いで売却しようとしている顧客には低い査定額を提示する傾向がある。
これは査定に時間をかけられないことと、査定対象の車を欲しがっている人がいるかどうかをチェックできないことが関係している。
つまり限られた情報で査定対象の車の価値を判断することになるため、どうしても低い査定額になってしまうのだ。
売却を考慮している我々からすれば、理不尽に感じるかもしれないが、業者側の状況を考えると仕方がないことだといえるだろう。それでも高値査定を引き出す方法はないのだろうか。査定士から言わせてもらうと、高値査定は可能だといえる。
ポイントとなるのは業者選びである。業者によって査定額が違うことを覚えておけば、たとえすぐに愛車を売却することになったとしても、慎重に業者を選びたいと思うことだろう。
では一体、どうすればよい業者を選べるのだろうか。その際に役立つのが「一括査定サービス」である。
即日買取可能な業者同士を競合させて高値を引き出すことにより競争の原理が働き、査定士は高値査定を出そうという気持ちになるものである。
まとめ
即日で車買取可能な業者を選ぶというのは簡単ではない。それでも、業者選びを慎重に行い、必要書類を整えておくなら、確実に愛車を高く売ることができる。
ポイントは、いかに買取業者に足元を見られずに査定を依頼できるかである。大手買取業者でも、査定時には顧客の状況を見ながら査定価格を決めるのが実情である。
我々査定士からしてみれば、安く商品を仕入れて高く売ることができれば、会社の利益が多くなるわけだから、そのように考えるのはもっとなことだといえるだろう。
言い換えれば査定士にとって大切なのはいかに多くの商品を仕入れることができるかということなのだから、顧客の状況はそれほど重要なことではないのだ。
このようなことを話すと即日売却、現金払いは現実的ではないように思えるかもしれないが、状況はそれぞれ異なるため、本当に現金がほしい人からすれば多少評価が下がっても甘んじて受け入れてしまうのが実情である。
だとしてもあまりにも安く買いたたかれてしまっては納得いかないのではないだろうか。それを防ぐためにも売却のポイントは抑えておいてほしい。
売却までに必要なプロセスをしっかり把握しておくなら、あまりにも安く買いたたかれてしまうといったことは起こらないからである。