- 車の買い替えは車検前がおすすめな理由
- 車の買い替えではなく車検を通すメリット・デメリット
一般的に車検のタイミングで車を買い替えするという人が多い。それは1つのいい目安になるためなのだが、買い替えをするのなら車検前なのか後なのかで悩む人もいるだろう。
車検が残り短い車よりも車検期間が長い方が有利なのではと考えるためだ。結論から伝えると、車検のタイミングで買い替えを考えるのなら、車検前の方が断然有利であるのだ。
逆に車検後すぐに買い替えをするメリットはほぼない。なぜ車検前に買い替えをする方がいいのか、その理由を調べてみた。
車の買い替えは車検前に!おすすめする『3つの理由』
車の買い替えをするのなら車検前が断然おすすめである。なぜ車検前がいいのか、その理由は大きくわけて3つあるのだ。
これらの理由を詳しくみていこう。
【理由1】車検が切れても問題なく売れる
車検が切れるタイミングで車の買い替えをする時に、気になるのが車検が切れている場合だろう。車検が切れているのなら買取をしてもらえないのではと思うかもしれないが、その心配はまったくする必要がない。
なぜなら車検が切れていても問題なく売れるからだ。あらかじめ車検が切れていると伝えておけば、引き渡しの時に買取業者がレッカー車を用意してくれる。多くの業者でレッカー車の利用は無料なので、余計な負担がかかることもない。
【理由2】車検をもう一度支払う必要がない
車検が切れるからと、買い替え前に受けておく人もいる。だが買い替えする車が中古車である場合、車検が残っていない場合も少なくない。その場合は車検を通してからでないと、買い替え後の車で公道を走ることができない。
結果として買い替え前の車と、買い替え後の車で車検費用を2重に支払う必要がでてくる可能性がある。
【理由3】故障や不具合の心配がなくなる
最後の理由としては、故障や不具合の心配をしなくていい点だ。買い替えをするのなら、新車か中古車かを選ぶことになる。
特に新車であれば、買い替えて直ぐに故障するリスクは少ない。中古車にしてもメンテナンスがしっかりとしているはずだ。
これらのことを考慮すれば、無理に車検を通してまで買い替える必要がまったくないのがわかる。買い替え前の車よりも年式が古いものを購入する人は少ないので、故障などのリスクを考えなくていいのは大きなメリットだろう。
車の買い替えではなく車検を通すメリット・デメリット一覧
車の買い替えではなく車検を通すメリット・デメリット一覧 | |
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【メリット1】車を買い替えるよりも費用を抑えることができる | 【デメリット1】中古車として売却の価値が下がっていく |
【メリット2】乗りなれた車をまた2年乗れる | 【デメリット2】古い車であれば故障などの修理で高額な費用がかかる |
【メリット3】手続きが簡単に済ませられる | – |
では次に車の買い替えではなく、車検を通したときのメリットとデメリットについて考えてみよう。メリットになる部分とデメリットになる部分、それぞれに理由があるので詳しく知っておくと損をしないはずだ。
【メリット1】車を買い替えるよりも費用を抑えることができる
車の買い替えよりも車検を通すことを選んだ場合の、最も大きなメリットといえるのが費用を抑えられる点だろう。車検の費用も車の状態によってある程度の幅がでてしまうが、購入費用に比べると安価な場合が多いはずだ。
- 軽自動車なら7万円前後
- 乗用車で10万円前後
というのが車検の相場になる。もちろん部品交換が必要ならば、さらに上乗せの可能性もあるだろう。対して買い替えの場合だと、以下のような金額になる。
- 新車だと100万円以上
- 中古車でも数十万円はかかる
中古車は程度の悪いものだと、車検費用とそう変わらない価格で購入することもできる。だが敢えて車検費用以下の車を購入する意味もないだろう。よって費用面だけでいうのなら、かなり節約ができるのだ。
【メリット2】乗りなれた車をまた2年乗れる
車の買い替えではなく車検を通すことのメリットは、乗りなれた車に継続して乗れるという点もある。軽自動車から軽自動車といったように、排気量などが同じ車種を選ぶと違和感は少ないだろう。
だが軽自動車から乗用車のようなケースだと話が違う。車のボディサイズも異なるので、走行するのに不安を感じてしまうという人も少なくない。
特に普段から車に乗っていない、週末ドライバーのような人はなれるまでに時間がかかるだろう。その点車検を通すだけなら、同じ車なので乗りなれているはずだ。
【メリット3】手続きが簡単に済ませられる
メリットの最後になるのが手続きが簡単である点だ。車検を通す場合であれば、車検を受ける業者に車を渡すだけでいい。あとは代車を貸してもらうのか、もらわないかを決めるくらいだろう。手続きとしてはとても簡単だ。
だが車の買い替えをするのなら、手続きが面倒になる。
- 現在の車を売却か下取りしてもらう
- 買い替える車の購入をする
この2つの作業を同時に進めていく必要がある。車検を通すことに比べると、どうしても手続きを多くしないといけない。
【デメリット1】中古車として売却の価値が下がっていく
反対に買い替えではなく、車検を通すデメリットを考える。最も大きいのは中古車としての価値が、どんどん下がっていくという点だ。特に日本の中古車市場では年式が重視される。年式が古くなればなるほど、査定の額が下がってしまうのだ。
車検を通すということは、最低でも2年間は乗り続けることになる。次回の車検のタイミングで買い替えるとしても、2年は年式が古くなってしまうのだ。これが初めての車検ならまだ良いだろう。だが2回目、3回目の車検になるほど条件が悪化する。
- 中古車としては初回車検の3年以内が最も価値が高い
- 2回目の車検となる5年以内だと、まだ高水準である
- 3回目の7年となると価値が下がる車が多い
- 4回目以降の車検のタイミングでは、かなり価値が下がる
大まかな目安としては上のようになる。
【デメリット2】古い車であれば故障などの修理で高額な費用がかかる
もう1つ買い替えではなく、車検を通す場合のデメリットは故障などのリスクが出てくる点だ。初回の車検や2回目の車検程度の年式であるのなら、あまり故障のことを気にしなくてもいいだろう。
だが年式が古くなるほど故障のリスクは増す。定期的なメンテナンスをしていれば、また違った結果になるかもしれない。
日本車は壊れにくいので、しっかりとメンテナンスさえしていれば10年以上乗り続けるのも難しくない。だが車は消耗品である面も大きいので、まったく出費なく乗り続けることはできないだろう。この点だけは、十分に気をつけておきたい。
【要注意】ローンが残っている車は買い替えができない
車検を通すか、車の買い替えをするのかで悩む人は多い。だが1つ重要なことがある。それはローンで車を購入しているケースだ。この場合ローンを完済しなければ、原則として車の売買はできない。つまり買い替えができない可能性があるのだ。
なぜローンが残っていると車の買い替えができないのかだが、これは車に資産的な価値があるため、担保として設定されることが多いためである。車検証を見るとわかるが、車の名義が所有者ではなくローン会社になっている場合がある。
この場合はローンを完済した後に名義の変更を行うことで、ようやく売買できるようになるのだ。ただ一部の買取業者ではローン残債を売却費用で賄い、残ったものは新しく組むローンで返済するという方式をとっている場合もある。
車を買い替えるか、車検を通すか選ぶための『3つのポイント』
結局のところ車検のタイミングで、車を買い替えるべきなのか。または車検を通すべきなのか、と悩む人も多いだろう。そこでどちらを選ぶ方が良いのか、指針となるポイントを3つ紹介しておく。
以上を詳しく解説していく。
【ポイント1】車検にかかる費用で考える(車の状態など)
最初のポイントは車検にかかる費用を考えてみるといい。車検を受ける場合、事前に必ず見積もりが行われる。この見積もりで基本価格と若干のプラスアルファ程度の費用なら、車検を通してしまってもいいだろう。
だが見積もりで部品交換の必要などがあるとされれば、数十万円の費用がかかる場合もある。こうした高額の見積もりが出るのなら、車の買い替えを検討した方がいいだろう。また車の状態を自分で考えてみるのもいい。
不便だなと思う部分が多くなっていたり、最近は調子が悪いことが多いと感じることもあるだろう。その場合は車検の見積もりで高額になっていなくても、買い替えを検討した方がいい。車検は通っても故障のリスクがあるためだ。
【ポイント2】年式・モデルから考えて決める
もう1つのポイントは、年式やモデルから考えてみるといい。既に伝えたように中古車市場では年式が重視される。そのため年式が古くなるほど、査定を受けたときの価値がどんどんと下がっていく。だからこそ年式が重要なのだ。
一般的には10年になる前に買い替えるということが多い。タイミングとしては4回目の車検を受ける前になるだろう。ただもう少し余裕を持って3回目で売る人も多くいる。リセールバリューを考えた場合は、3回目の車検のタイミングで考えるといいだろう。
またもう1つのモデルだが、現在乗っている車がモデルチェンジをするのなら買い替えをしたほうがいい。なぜならモデルチェンジがあると、大きく査定での値段が下がるためだ。
【ポイント3】走行距離10万Kmを目安に考える
最後のポイントになるのが走行距離である。中古車市場で年式と同じく重視されるのが走行距離だ。1つの目安として10万kmというものがある。年間の走行距離の目安としては1万kmだ。この距離を超えているようだと、過走行車になる。
過走行車だと判断されると、査定の価値が大きく下がるのだ。これは中古車市場で一気に需要が減ってしまうためだ。車種によってはある程度は価値を保つ場合もある。だがそれは飽くまでも他車と比べてのことだ。
大きく価値が減じられてしまうので、10万kmに近い距離を走っているのなら買い替えを検討したほうがいいだろう。逆に走行距離が短いのなら車検を通す方向で検討すべきだ。走行距離も大事な要素なので、よく見ておくのをおすすめする。
まとめ
車の買い替えで車検は通すべきなのか、についての情報をまとめてみた。基本的に買い替えを考えているのなら、車検を通す必要はない。なぜなら車検が切れていても、問題なく車買取をしてもらえるからだ。逆に買い替え前に車検を通すメリットはない。
だが車検を通して乗り続けるか、買い替えをするのかで悩んでいるのなら、自分の車の状態や年式、費用などを考慮してみるといいだろう。
- 年式が7年以上である
- 走行距離が7万km以上
- 車検の見積もりで高額になった
以上の要素があるのなら、買い替えをしたほうがいいだろう。